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めも 信長の野望・革新 改造スレ(臨時)にあるシナリオを上から少し DL数カウンターつけたかったのだけれどもないようなので諦め 【PKシナリオ】 兵科が兵器のみ 直リンDL 974 直リンDL CHAOS World CROSS World 直リンDL Gの革新 直リンDL Gの革新2014 直リンDL SD集結 ああああ 直リンDL アリスだけ 色々集結 英雄復活 織田家が東方勢にもっこもこ 織田家の趨勢 学園戦乱 直リンDL 可能性収縮 艦娘の宿望 直リンDL 極東戦記 直リンDL くぎゅの野望 直リンDL くぎゅ再臨 直リンDL 楠木の野望 クロノベルト 喧嘩大番長 喧嘩大番長Ver2.01 直リンDL 幻想郷戦記 直リンDL 幻想郷戦奇+ 直リンDL 幻想争覇 ごっちゃまぜ 直リンDL 三国志シナリオ 直リンDL 次元交錯点 直リンDL 七英雄集結 七英雄集結 2 人類対人類 すぺ 直リンDL 戦国幻想郷 戦国混沌絵巻 戦国ランスPK対応版 直リンDL 第二次扶桑事変 直リンDL 天王山 天の声セカンド 直リンDL 東方英雄伝(例) 東方夢現戦紀 東方夢現戦紀弐 直リンDL 東方夢現大転封 東方四八 直リンDL(BGM) 東方四八・花映塚 東方四八・幻燐 東方四八・緋想天 東方四八・風神録 直リンDL 東方四八改悪 徳川家がもっこもこ 豊臣家の盛衰 ニコニコ幻戦記 ニコニコ夢国伝 ぬたぁん 直リンDL(BGM) 八王の乱 八王の乱 -解- 直リンDL 八王の乱R2 R2+散+式 反逆の鉄Ver2 直リンDL 東の飛将 西の錦 人と魔と神 直リンDL 人と魔と神~葬送曲 ヒロイン救出PK ヒロイン救出しない 松永久秀の絶望 直リンDL 松永久秀の絶望2 直リンDL 魔導戦記 無双乱舞 萌娘之野望 ヤクルト 憂鬱戦記 直リンDL 直リンDL(BGM) 夢の終わりver2.0アペンド 直リンDL 乱世流転PK ロボット大戦 ポケモンの野望2022 直リンDL それぞれの野望2.0 直リンDL 戦国兵器大戦 直リンDL 直リンDL(支援OP) 大昇天 直リンDL 天地人 直リンDL 大航海時代 直リンDL 【無印シナリオ】 第一次ERG大戦 第二次ERG大戦 第三次ERG大戦 ヒロイン救出 喧嘩大番長 アスタリスク 東境幻戦記 新規作品ページ用てんぷれ ここからコピペ 作品名*ここに作品名を入れてね!勢力#region(close)|势力|大名|出典|#endregion特徴作品の特徴があればなにかかいてね!お勧めお勧めのシナリオとか勢力とか戦略とかあれば書いてね!その他・おまけなんかあれば書いてね!//←これつけた行は表示されないよ!----カウンター今日 counter(today)昨日 counter(yesterday)合計 counter()----#comment(below) ここまでコピペ カウンター 今日 - 昨日 - 合計 -
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83 提督「ふぅ、こうして赤城と寝たのも久しぶりだな」 赤城「ええ、提督…最近はご多忙でしたから」 提督「まあね、遠征や次の作戦や第5遊撃部隊とか…書類が片付かないのなんの」 赤城「本来ならこのまま同じ布団で提督のぬくもりを感じたまま寝たいですが…」 提督「一応風紀は風紀だから、他の艦娘達の示しがつかないからしかたないんだなこれが」 赤城「古参の方々は周知ですが」 提督「あははは、そうだね…さて第5遊撃隊は吹雪は上手くやれるかな?」 赤城「…提督、最近は吹雪吹雪って、そんなに若い子がいいのですか?」 提督「あだだだだ、抓るな!抓るな!」 赤城「この場で他の女の人のことを話すのが…(プイ」 提督「悪かった!いや吹雪はそういう意味ではなく彼女の可能性にかけていて、俺は赤城一筋だ」 赤城「ええ、では提督…いい夢を」 提督「ああ、赤城もな」 赤城「ふう…」 吹雪「あ、あの赤城さん、こんな夜中に提督の部屋で何を…」 赤城「え!あ、あの今度の作戦会議が長引いて…吹雪さん達は?」 吹雪「さ、さっきまで怖い話で盛り上がっちゃいまして怖くなってみんなでトイレに」 夕立「クンクン、赤城さんから提督の匂いがするっぽい!」 睦月・吹雪「あわわわわわ(ボン)」 +後書き ヤキモチ焼ってあったからふと思った、アニメネタだけど… え?提督は吹雪LOVEぽい?知らん!そんなの俺の管轄外だ これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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俺の装甲空母の格納スペースが現在露天状態らしい- 「やっ、はぁぁっ……ッ♥提督ッ、私の奥……抉じ開けてッ♥やぁぁッ、深いっ……ひあ゛ぁぁっ♥♥」 男女の体が放つ濃密な匂いで満たされた薄暗い室内、軋む寝台の上で男と少女が深く愛を交わしていた。 男の方は性交の相手を含め多くの人員を旗下に置く海軍提督。娘の方はその艦隊に空母として籍を置く、大鳳という名の艦娘である。 「くっ……!大鳳の奥、俺のモノにしっかり食いついて……くっ!イイぞ、最高だ……こんなこと、できるの……お前、だけだっ!」 偉丈夫な己に対してあまりに小柄で華奢にすぎる大鳳の体に覆い被さるような姿勢で腰を振る男。 体躯に見合った逞しさな男の象徴が、それとは不釣り合いに繊細な容貌の大鳳の秘所に深々と埋まる。次いで引き抜かれまたも埋めこまれる。 その深く長い抽挿の度、彼女の細い腰回りの腹部はボコンボコンと体の内から歪に押し上げられてしまっていた。 「子宮ッ……♥子宮がぁっ……提督のッ♥おっきいので、穿られてぇ……♥あぎっ、キツいで……ひゅぎぃぃぃッ♥♥」 膣全てを埋めてもまだ収まり切らぬ怒張は大鳳の子宮口を抉じ拡げ、子宮底まで突き上げられることでその全長を彼女の胎内に埋めていた。 女の中枢を含めて生殖器全てを雄に蹂躙される感覚にも今やすっかり順応し、蕩け切った喘ぎを上げて乱れた表情を晒す大鳳。 「くっ、幼い体で雌の胎と顔しやがって……うおおっ!出すぞ、大鳳ッ……!」 「ひゃいっ、キてくださいてーとくっ♥だいじなところにッ♥ぜんぶっ……ん゛に゛ッ♥うあ゛ぁぁぁぁぁッ♥♥♥」 一気に腰の前後を速めた男が咆哮と共に逸物を最奥に叩きつける。大鳳の腹部が内から突き破られそうに競り上がり……激しく脈動する男根。 ドプドプとそこに粘つく液体が叩きつけられ、腹部に収まる女の象徴を熱い白濁で埋め尽くす。大鳳が感極まった悲鳴を発した。 「よかったぞ、大鳳……お前はやっぱり最高だよ。」 「んぅ、提督……無茶しすぎです♥もっと優しくして、下さい……んっ♥」 射精の結果を溢れんばかりに収めた子宮を脈動が収まっても塞いだまま、しばし口舌を絡めて余韻に浸る男と少女。 今では日常の出来事となった二人の夜の逢瀬の光景であった。 ~回想~ 俺の艦隊に大鳳が着任して以来ドラマティックななんやかややら日常の小さな幸せやら色々あり、なんだかんだ彼女と結ばれた。 最初からこんなディープなファッキンをしていた訳ではないのだが、欲情に駆られてケダモノのごとくパコパコしていたある日……うっかりね?(テヘペロ どうも大鳳の下半身の孔の括約筋は人より拡がってしまいやすいらしい。熱狂的な突き上げに子宮頸筋が音を上げた結果、唐突の子宮姦発生である。 当初は互いに混乱して大変だったし事後に大鳳にぶたれたり泣かれたりぶたれたのだが、慣れって怖い。今では普通に子宮和姦の日々である。 あとどうでもいいけど大鳳との体格差を性交中に意識すると駆逐艦相手でもないのに犯罪じみた気分になるね。興奮するね。 ~回想ここまで~ 「ふぅ、そろそろ抜くぞ?力抜いておくんだぞ……よっ。」 「んあぁ……♥提督の、太いところ……出口に引っかかって、ン……♥」 大鳳の下腹部を手で押さえつけて腰を引き抜きにかかる。未だ充血の収まらない逸物のカリが大鳳の子宮頸に引っかかりながら通過を…… 『おい提督、いるかよ?ちょっと用事があるんだが入っていーか?』 「~~~~~~~~ッッ!?」 その瞬間部屋のドアが叩かれ来訪者の声が響く。反射的に事態を隠そうと動いた男が咄嗟に荒く腰を引いた……が、その時。 偶然か必然か、同じように狼狽した大鳳は身を竦ませ筋を強ばらせた瞬間であった。例外なく、子宮頸筋にすら。 「ぎっ…………~~~~~~~~~ッッッ!?!?」 ぶりゅうっ、と肉の拉げ捻じれるくぐもった音が大鳳の腹腔内で響き……その口元が引き攣り瞳が反り返った。 男根に伝わった聊か危険な感触を知覚した男が直後、声を上げようとする大鳳の口を掌で塞ぎ悲鳴を封じる。 「ッ!?ッ♥ッッ!?ッ♥♥♥」 ガクガクとひきつけのように痙攣を起こす大鳳の体躯。ほぼ男根の引き抜かれたその秘所から、艶めかしいツヤをした肉粘膜が覗いている。 それは、肉杭に絡んだまま引き抜かれた大鳳の子宮……そして、それに巻き込まれ体外に裏返った膣肉であった。 生殖器を体外に剥き出しにさせられた大鳳はその衝撃に口腔を塞がれたまま悶絶する……盛大に失禁してしまうほどに激しく。 「うわわわわっ……その、ストップ!れ、レモンティー零したッ!取り込み中だから無理、駄目ッ!あとでこっちから行く!」 『あー、なんか……悪かったな。まあ、待ってるぜ。じゃあ後で。』 扉の前から歩み去る足音を確認し、眼前に向き直る男。そこには未だ繋がったままの互いの生殖器と…… 「あちゃー……」 「お゛ッ……♥ひ、きゅう……うりゃがえ゛っ♥ひぐっ……うぁっ♥わらひっ、こわれ……お゛ぉ~♥」 子宮脱のショックで失神した大鳳が半ば白目を剥いたまま横たわり……股より露出した膣肉が外気に冷やされて湯気を立てている。 呼吸に合わせて収縮する肉色の膣粘膜は艶めかしくもありグロテスクでもある。ともあれこのままにしている訳にもいかず…… 「えーと、抜いても大丈夫だよ……な?よっと……」 「ふぎゅう゛ッ♥んぎ……はふえ゛ぇ~~♥♥」 コリコリとした子宮頸部を指で押さえつけて男根を引っこ抜く……ビクリと跳ねる大鳳の体。 栓を失した子宮頸が広がった頸管からドプドプと白濁液を逆流させる。まるで大鳳に男性器が生え射精しているようにも見えた。 「さて、どーすっかなコレ……はぁぁ。」 「う゛ぁ、ぉ……♥へあ゛ぁ~……♥」 まあ、結論から言うと起きた大鳳に横っ面ブッ叩かれた。あの右があればベルトだって獲れるだろうと男は思う。 あと子宮はとりあえず押し込んだら膣内には収まった。で、それからどうなったかと言うと…… 「ん゛に゛お゛ぉぉッ♥♥てぇとくッ♥りゃめっ、くにくにぃッ♥しきゅう゛ほじりながりゃっ、ひゃめ゛え゛ぇぇッッ♥♥♥」 人気の無い夜の公園。街灯の薄明かりから影となった木立に寄り掛かり、荒い吐息を吐きながら蠢く一組の男女の姿があった。 男の方は性交の相手を含め多くの人員を旗下に置く海軍提督。娘の方はその艦隊に空母として籍を置く、大鳳という名の艦娘である。 「ふっ、ふうっ、くっ……!大鳳、そんなに喘ぐと……通行人がきたら、バレてしまうぞ?ふんっ、くっ、はぁっ……!」 冷えた夜気の中で衣服の前を肌蹴け、控え目すぎる乳房から下腹部に秘所までを晒して木の幹に縋る大鳳。 その身を後背から覆い被さるように抱き、赤黒い肉柱で彼女の秘所を……否、そこから垂れ伸びた艶めかしい肉器官を男は荒々しく貫いている。 「らっへっ♥こんにゃっ、むり……ムリれすぅッ♥♥ひきゅう、ビンカン……なりすぎっ♥♥あひっ、ゆるひへくらしゃいぃッ♥♥」 子宮を体外に引き出し性交に用いる……ともすれば猟奇的にも思える異常な行為に、いつしかすっかり順応してしまった2人。 今ではただ交わるだけでは飽き足らず、このような羞恥を煽るような環境を選んで痴態を繰り広げるほどに過激な性交を好むようになっていた。 野外で体外に露出した子宮肉を掴まれ、男の逸物で貫き犯される……この変態的な趣向の経験も今や一度や二度ではない。 「人を、変態だのなんだのと……疎む割にっ、うっ!子宮、オナホみたいに使われて……顔も下も、ぐちゅぐちゅだぞ?この……淫乱牝空母っ!」 体外に垂れて握れるようになってしまった膣肉。視線を感じてより鋭敏になっているらしいソレを乱暴に掴めば、子宮頸が筋を攣りそうなほど戦慄く。 その状態で荒々しく肉棒を子宮口に抽挿してやると状況も忘れて激しく乱れて喘ぎ続ける大鳳。 「やあ゛っ♥てぇとくっ、イクのッ♥とまりゃないっ、れすっ♥♥たって、られな……んにゅお゛ぉぉぉッ♥♥まひゃイグう゛ぅぅッッ♥」 鷲掴みにした子宮肉を捻りながら肉棒を引き抜き捻じ込んでやる……と。折れそうなほど背を反らして叫び、潮を噴きながら絶頂に達する大鳳。 一度子宮で感じ始めると制御が利かないようで、男が果てるまでの間ずっとイかされ続けてしまうのが今では常である。 「ふぅぅ……くぅっ!大鳳のイキ顔と、デロデロに蕩けた子宮……よすぎるなぁっ!はぁぁっ、出すぞ……逝けっ、大鳳!」 射精感が極限まで高まった男は、尿道の制御を手放すと同時……両手で掴んだ子宮肉を雑巾でも絞るように乱暴に捻った。 瞳をくるりと上向かせた大鳳が歯が軋むほど口を食いしばり、電撃でも流れたかの如く全身を跳ねさせ……直後。 「いっぎゅう゛ぅぅぅぅぅ♥♥♥てーとぐっ……ん゛ぎゅあ゛ぁぁぁぁぁぁぁッッ♥♥♥♥」 心の臓を捻じられたような絶叫を上げ、全身を壊れたように痙攣させて極限の昇天を迎える大鳳。 間欠泉のように尿道が幾度も潮を噴き上げ、子宮頸筋が引き攣る。その刺激に限界を越えた男もまた昇天し欲望の迸りを解き放った。 男の肉棒が脈動するたびに大量の粘液が剥き出しの子宮に注ぎ込まれ、水風船の如く膨張させていく。 「ひ、ぎっ♥んに゛ぃぃ~……♥♥う゛、あ゛……ぉ……っ…………♥♥♥」 感電中の如く引き攣っていた大鳳の身の痙攣が徐々に小刻みなものへと変わり、悲鳴が収まった直後……崩れ落ちる大鳳の体。 抱き留める男の腕の中、理性の溶けきった表情で完全に失神した大鳳が股から小便を漏らす。剥き出しの子宮を伝い、下草に滴る黄金の雫。 「おーい、また失神かー?起きてー?……ダメか、抱えて帰ると職質が怖いんだがなあ。やれやれ、これも男の甲斐性かね。」 「て、とく……♥ん……♥」 互いの分の後始末をすると大鳳を抱き抱えて帰途につく男。その苦労は概ね自業自得ではあるのだが。 ……子宮性交に魅せられてしまった一組の男女の顛末は以上のようなものであった。今後2人がどうなったかは、神のみぞ知るところである。 ~余談~ 「……でなぁ、そいつが『コレかなりまな板だよ!』なんていうもんやからウチは……」 「あ、うん……そう、なんだ。」 遠征中の憩いの一時、休憩所にて雑談を交わす空母が二人。姦しく喋る一人と、頬を朱に染め落ち着かなげにするもう一人。 「ん、なんや?大鳳、体調悪そうやな……風邪か?熱っぽそうやで?」 「あ、うん……大丈夫。大丈夫だから……」 「せやろか?……しかしなんか、ココ生臭くないかー?なんや、肉が饐えたみたいな……」 「ふぁっ……!?あ、あのっ……海風よ多分!?結構生臭いしっ!そそそそのっ……用事思い出したからっ、これで!」 「……なんやぁアレ?やけに走りづらそうにしとるし、便所でもガマンしとったんかいな。」 珍妙な物を見たような表情で大鳳を見送る少女。その視界から逃れた先で、大鳳は息を吐いて薄い胸を撫で下ろす。 「危ないところだっ……んうっ♥」 歩き出そうとし……股に覚えた刺激に身を竦ませる大鳳。そこから溢れる生臭い……雌の肉の匂いがより強さを増す。 素肌の上に履いたスパッツ、その薄い生地の下……大鳳の秘所は、その淫らな口を全開にしていた。 腕より径の太い透明な樹脂の筒が膣口を開き、薄い布地の下では無防備な膣内が丸見えになるという状態。 「提督、無茶苦茶なこと命令するんだから……」 拗ねた口調を零しつつ……秘所はしっかりと発情し、潤っているのであるが。 樹脂筒の奥から垂れ下がり、スパッツの生地に擦れそうなほどせり出した子宮口など弄って欲しげに常にヒクついてすらいる。 秘所とスパッツの布の間に生理用具を敷いていなければ、子宮頸から垂れた汁で着衣はお漏らししたようになっていることだろう。 「でも。ふふっ、帰ったら……どんなご褒美くれるのかな?」 幼い体躯と裏腹に牝そのものの艶然とした笑みを浮かべる大鳳。 その思考は既に、帰還後に伴侶から施される子宮への悦楽の予想に浸り切っていた。 ~余談ここまで~ これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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登録日:2019/07/30 Tue 23 06 17 更新日:2023/04/06 Thu 00 44 44NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 18禁 サイボーグ化 スポーツ フェチズム 仮面ライダー 属性 強化 改造 改造手術 機械化 清原和博 無理矢理 肉体改造 肉便器 身体改造 肉体改造とは、体を鍛え上げること。 機械を肉体に組み込むことについてはこちら→改造人間(サイボーグ) しかし18禁業界では全く別の意味で使われている。 ●目次 一般的な意味での肉体改造 18禁業界での肉体改造 一般的な意味での肉体改造 「今流行りの肉体改造でもいい!身体は鍛えているか!!」 単なる「筋トレ」に近い使われ方もするが、多くの場合「単に体を鍛える」というレベルではなく、何かしらの目的を持って特定の状態にまで肉体を鍛えることを指す。 「特定のレベルまで球速を上げるために体を鍛える」「ボディビルディングにおいて優勝するために体を仕上げる」など。 この意味での「肉体改造」を世に広めた立役者と言えば清原和博だろう。2000年代を期に大きく体重を引き上げ、打率を大幅に向上させることに成功。 しかし、体重の増加は怪我の発生率も増加させるなど決してメリットばかりではなかった。 その後もダルビッシュ有や大谷翔平なども肉体改造を行った野球選手として有名。 フィクションにおいてこの意味で肉体改造を行ったキャラクターはあまり多くないが、『鉄拳』シリーズのボブというキャラクターは元々痩せたスタイリッシュな外見のプロ格闘家だったのが、肉体改造した結果 激太り した。 ファンからは失望されているが、本人はパワーとスピードを兼ね備えた理想の肉体と満足している。 「響鬼くん以外返事が聞こえないぞ!」 18禁業界での肉体改造 「だめだ…やっぱり改造だ!!」 大抵は「改造手術」と同義として使われる。 簡単に言うと、 医療的に一切必要のない、手術を行う側の都合だけで一方的に行われる肉体をオモチャにする行為 であり、そういったものに興奮を覚えるフェチズムの一種でもある。 古くは「仮面ライダー」からこの手のフェチズムは見られていた。特に怪人蜂女は「改造される女」フェチズムの元祖らしい。 以下、このフェチズムの主な特徴。 自由を奪われ拘束される女性を見て興奮する 生物としての機能を奪い、性的オモチャに貶める 改造された肉体が二度と元に戻らないという事実を見せつけてその絶望する様に興奮する 本人の意思に反して無理矢理洗脳させて思い通りに扱う 以下、肉体改造物の代表的な描写。しかし以下には既にひとつのジャンルとして独立したものも多く、 肉体改造とはタグ等が併記されないことも多い ことには注意。 拡張 膣や肛など、限界を超えて拡げても裂けずに拡がるようになってしまう。果ては尿道や子宮口、乳腺などを拡張される作品も。 ……尤も、二次創作はなんでもありの世界なので改造をすっ飛ばしていきなり極太なものをぶち込んで裂けも死にもしない描写も当たり前にあったりするのだが。 感度上昇 わずかな性的刺激でも絶頂してしまうように肉体の感度を向上させられてしまう。 酷いと衣擦れですら絶頂してしまう体にされてしまい、日常生活を送ることも困難になってしまうことも。 サイボーグ化 仮面ライダーから続く伝統。無理矢理機械の身体にしてしまう。 四肢切断 いわゆる「だるま」もの。健常な四肢を強制的に切断してしまい、単なるだるまにまで貶める。 四肢を奪われる絶望が表現されることが多い。 獣化 いわゆる「獣人」のようなものから、本物の家畜のような状態に至るまで程度はさまざまだが、人間の尊厳を奪われ獣同然の状態にされてしまう。 このうち特に「獣化することそのもの」に焦点をおいたものをtransfurとよぶ。 状態変化 物質が固体・気体・液体へと変化すること…ではなく生物がその形状を無理矢理変えられたり別の物質へと変化してしまうこと。 ジャンル内に固め・気化・液体化も網羅されているため前者の説明でもあながち間違っていない + 以下、細かなジャンル。 異形化 スライムのような状態だったり、触手が全身から生えたような姿にしてしまうなど。 陰茎化 読んで字のごとく。 概念化 もはや改造なのかなんなのか。データだけの存在にしてしまったり、物語の中だけの存在にしてしまうなど。 箱化 女性を生きたまま箱のような形にしてしまう。当然、性器は露出したまま。 レディポット 箱化の亜種。女性を顔と性器と乳房だけ露出したツボのような姿にしてしまう。ダルマの亜種でもある。 生殖機能の改造 女の子宮や卵巣を作り替えて人間以外の胎児を産めるようにしたり、生殖以外の用途に利用できるよう改造されてしまう。 対価として人間の子供が産めなくなる、出産という行為が穢されるなど、女としての尊厳を損なわれる絶望がセットになったりする。 一方で、フェチズムとしての意味合いだけでなく、ご都合主義やエロ展開へのアドバンテージのために改造される、というケースもある。 男の場合は質量保存の法則を無視して無尽蔵に射精ができるようになったり 女性の場合は妊娠から出産までのサイクルを異常に早くしたり妊娠を確実に回避できるようになったり、 現実における不都合を改造の二文字で解消してしまおうという算段である。 生体ユニット 人間を電池や発電機のように用いる。巨大ロボットなどの戦闘兵器のパーツのように扱われるなどバリエーションは豊富。 「女性の絶頂エネルギーを用いた発電機」などのトンデモアイテムが登場することも。 脳みそを取り出してコンピューターのCPUにするというのもこれ。 性転換 男を女に改造してしまう。逆はあまりないがたまに「可憐な少女がガチムチの男にされる様に萌える」というタイプの人もいる。 洗脳 肉体改造物だと単なる「洗脳」とは違い、 脳みそを切り開いてその中にチップを埋め込む 、 耳から触手が入り込んで脳を直接弄る などのえげつない描写が多い。 催眠などと異なり、感情に訴えることでの洗脳解除が事実上不可能になるなどの残酷さがある。 肥満化 スレンダーな体型を肥満体、極端な場合は真ん丸になるまで太らせ膨らませる。 主に海外の創作にてSSBBWと呼ばれ、メジャーな肉体改造の一種。 ふたなり化 女性に男根を生やさせる。詳細は項目名リンクを参照のこと。 作品によっては先天的にそうなっているものも多いが、改造により生やされたというケースも珍しくない。(本家ページでは「発生型」と称されているのがそれ。) 膨乳 乳房を無理やり膨らませてしまう。さらに悪化すると妊娠していないのに母乳が出る体質にされたり、 乳房の中に子宮を作られてその中でも妊娠できる などの要素も付け加えられる。 一般的な概念とはあまり言えないが、「退魔忍アサギ」シリーズや「淫妖蟲」シリーズとか「監獄戦艦」シリーズなどが割と知られている肉体改造ものエロゲーであろう。 だが、これらの作品でも登場する肉体改造要素は精々上3つ分ぐらいなので、このジャンルの業の深さが窺える。 追記・修正するだけの機械にお前を改造してやったんだよ! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] クリ●リスを肥大化させて疑似チ●ポ(なぜか射●できる)に……とか、ショタや男の娘が妊娠させられるのは? -- 名無しさん (2019-07-31 00 33 53) 対魔忍は一般売りする為にこういうの扱うの少なくなってると古参ファンの嘆きを聞く…個人的にはエロいのにその辺が買わない理由だったから歓迎するが買えないソシャゲというジャンルなのがジレンマ -- 名無しさん (2019-07-31 04 56 23) ・脳改造(感度や洗脳など) ・肉体変化改造(膨乳やTSなど) ・異種化改造(機械や獣など) この3つで分類して整理すると見やすくなりそう -- 名無しさん (2019-07-31 05 35 13) 最後の改造人間なライダーって元SMAPの稲垣さんがやってた特別ライダーだっけか。今はもっと超常的な力でどのみち人間じゃなくなる悲哀は変わらないけど。 -- 名無しさん (2019-07-31 07 49 38) 感度3000倍とか容易く言うけど風に吹かれただけでショック死しそう -- 名無しさん (2019-07-31 09 01 27) おすすめのプロテインを語るスレはここですか?ってのは置いといてR18をメインで語るならその辺をわかるように、何なら他の項目に倣って注意書きなんかも入れといたほうがよさそうね。特に項目名じゃ判別つかないし。 -- 名無しさん (2019-07-31 09 37 51) 生体ユニットのフェチ度は概念化のちょい下くらいじゃないの? そうなの……? -- 名無しさん (2019-07-31 10 58 59) 某ダウンロード販売サイトだと人体改造表記のほうが主流だな 対象が人間とは限らないけど -- 名無しさん (2019-07-31 17 22 32) 昔読んだエロ本に死んじゃった愛犬の記憶を人間に移植して・・・っていうのがあったな(脳みそを直接移植したんだったかは忘れた) -- 名無しさん (2019-07-31 17 36 39) 感度3000倍 -- 名無しさん (2019-07-31 19 55 39) ↑2フランケンふらん? -- 名無しさん (2019-07-31 22 10 16) こちとら嗜好のヤバさでバトルしてる訳じゃないんだしジャンルそれぞれも一枚岩じゃなくてやりようによっていくらでもニッチになるんだからフェチ度の比較なんて無意味なんだよなあ -- 名無しさん (2019-07-31 22 12 04) BMとは違うのか -- 名無しさん (2019-08-01 16 24 34) ウォーハンマー40Kは肉体改造が日常だが、ことにオルク関連の改造は笑いが止まらない -- 名無しさん (2020-03-12 15 30 50) 特撮変身ヒーローをモチーフとした「瀕死の重症からサイボーグとなり悪の組織と戦う変身ヒロイン」の同人誌を描かれている方がいらっしゃったが、「メカバレなどヒトの身体でなくなっていることを強調する描写」は人体改造に含んで考えるべきなのか複合性癖なのな -- 名無しさん (2021-12-05 18 40 29) 名前 コメント
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325 :幼妻大鯨ちゃん:2015/07/07(火) 21 33 39 ID ydASYHzY 七夕に合わせた話を投下します 今回も独自設定とか艦娘論とかが多くて エロが少なめですのでNGはいつものでお願いします ある日の朝、俺は葱を切っている音で目が覚めた。味噌の匂いがした。 「…………おはよう」 俺はまだ少し眠たかったが布団から起き上がった。 「おはようございますう」 そこにいたのは愛する妻だった。 幼さを醸し出している顔と声からは想像できないほどスタイルのいい女性だ。 彼女は一見するとおしとやかな美少女に見えるが、第二次世界大戦を戦った航空母艦龍鳳、 その前身となった潜水母艦大鯨の力を宿した艦娘だ。 「昨日は遅かったみたいですからもう少しお休みになられたらいかがですか?」 「いや、今日は大事な行事がある日だからいつまでも寝ているわけにはいかん」 「そうですか…………まあ今五時半ちょっと過ぎですから別にいいでしょうね。 でも夜は早く寝てくださいね。自分の体をもっと大事にしないと……」 心配そうにする妻を見て少し心が痛んだ。俺は身支度をし、 朝食が用意されたちゃぶ台の前に座り、味噌汁を啜った。 「ん?これ、まさか去年みたいに…」 「ええ。生姜を少々入れました」 ほのかな生姜の味が再び活力を与えてくれるようだった。 「あなたに初めて褒めていただいた思い出のお料理です」 『インスタントの味噌汁でさえこんなに美味しく作れるなんて、大鯨は将来きっと…料理で人を幸せに出来るだろうな』 そう、去年の今日の朝そう言った事もあった。いいお嫁さんになれそう、と言いかけたのは内緒だ。 「………うん、出汁が効いていて美味しいな。 去年の工夫を凝らしたインスタントの味噌汁も美味しかったけど、 材料から作った味噌汁は格別だな」 「お口に合ってよかったです」 彼女の笑顔に俺の心も緩んだ。誰かと自分の空間で朝ごはんを再び食べるようになって調度一年。 それから毎日朝ご飯を彼女と一緒に食べている。 一緒に暮らすようになってからも、そして結婚してからもずっと。 ずっと一緒にいるわけだから良いことばかりではなくちょっと悪い事もあるだろう。 他人に気を使うことは煩わしい事であるかもしれない。 だが彼女にそのような感情を抱いていたとしても、 一人の人間としてはずっと孤独だった俺にとってそれは心地よいものだった。 この先何があるのかわからないが、提督として人々を護りながら、 一人の男としてどんな時も彼女を守り一緒にいたい。 俺はそう思いながら朝の平穏なひと時を楽しんでいた。 ジリリリリン! だがそんな朝の平穏なひと時は一本の電話によって終わりを告げた。 「はあ……こんな朝から…………ああ、私だ」 「大淀です!提督っ、大変です!鳥海さんが!」 「大淀、鳥海がどうした!?」 「突然倒れて…」 「なんだって!?」 鳥海。その名の通り重巡洋艦鳥海の力を秘めた艦娘である。 彼女がそう簡単に倒れるなんて信じられないが…… 「鳥海が倒れた。大鯨、急いで支度を!」 「…はいっ、提督!」 平穏な朝は終わりを告げ、電話を切ったとき俺達は提督と艦娘になっていた。 「心配いりません。疲労の蓄積と寝不足とが重なっただけです。 今日一日ゆっくりと休んでいれば治りますよ」 「よかった……」 医師の言葉に俺達は胸を撫で下ろしたが… 「ごめんなさい…こんな大事な日に倒れてしまって……」 鳥海だけは俺達に何回も謝っていた。 「だって今日は七夕で…子供達にお話の読み聞かせを…ゴホン…」 「いかん、その体では何もできぬ」 「でもでも…」 「君の体調不良に気付かず働かせた俺の責任だ。君はゆっくり休め。いいな!」 「……はい…………」 俺の剣幕に鳥海は渋々ながらも納得した。 「それでどうなさるのですか? 子供達はきっと七夕の物語の朗読会を楽しみに待っていたはずです。 それを今更中止にするわけには……」 大淀の心配はもっともだ。俺達は今日、 深海棲艦によって被害を受けた子供達の慰問に行く予定だ。 深海棲艦を倒すだけではなく、 俺達が深海棲艦から護れなかった人達を助けるのもまた俺達である。 俺自身は人的被害は幸いなことに一度も出していなかったが、 物的被害を出してしまったこともあるし、 それ以上に艦娘をただ戦うだけの兵器・兵士にするわけにはいかなかった。 艦娘は戦力である。それゆえにかつての過ちから『戦力』という存在を嫌う日本では 深海棲艦出没当初は艦娘に対して否定的な意見も沢山見られた。 しかし、深海棲艦が今までの常識が通用する相手ではなかったこと、 日本と同盟関係にあったアメリカ、 対立があったとはいえ隣国である中国やロシア、朝鮮半島の国々など、 それらの国々が自分達の国を守る事で手一杯であり、 とても日本を手助けする余裕などなかった事などから 艦娘という存在を否定する者はいなくなった。 だが今は深海棲艦という敵が存在するからこそ許されていると言えなくもない。 もし深海棲艦がいなくなって平和な世界になったら人間同士の争いで使われるのではないか…… そういった不安を持つ者達はいないわけではなかった。 もちろん艦娘の中にだってそういった娘はいる。 だから俺達は艦娘をただ兵器・兵士という扱いにはさせなかった。 艦娘は戦う事以外の才能に優れた者達も数多くいる。 料理の上手な大鯨や鳳翔に間宮、絵心がある秋雲、真実を求め続ける青葉………… 彼女達が艦娘となってからそれらの力に目覚めた者もいれば、 艦娘になる前からそのような力を持っていた者もいた。 彼女達にはその特性を生かした、戦い以外の任務も与えていた。 艦娘がただ、敵と戦いそれを討ち倒す為だけの存在とならないように………… 「て・い・と・く!提督っ!!」 大鯨の少し怒気に充ちた声に俺は現実に呼び戻された。 「なんだ…ああ、今日の朗読会の事だったな」 「そうですよ、ちゃんと考えてくださいよ」 「ちゃんと考えていたさ」 少し脱線したりしたけど。 「今回の朗読会は深海棲艦のせいで不幸になった子供達の慰問の為のもの。 今の俺達とは直接関係がないとはいえ、 かつて艦娘達が守れなかった為にああいった子供達が生まれたのも事実。 ならばこそ、彼等を支えるのも俺達の役目だ。 いつか平和な時が来た時に艦娘達が戦い以外の生き方もできるようになる為の練習でもあるしな……」 「ええ、私は元々お料理が上手でしたからともかく、他の艦娘の大半は……」 「今はそんな話をしている場合ではないでしょう。倒れた鳥海さんの穴埋めをどうするか…」 「まさか中止にするわけには……」 「…………大鯨、大淀。君達に緊急の任務だ……」 「え……はい」 「朗読会は俺と大鯨と大淀がやる。君達は今から練習していてくれ」 「提督……」 俺にいきなり任務を振られたからとはいえ、二人とも驚きを隠せていなかった。 「それじゃあ本日の秘書や提督がいない間の仕事は…」 「名取に任せる。君達は俺の指示に従ってくれ。 俺も出来るだけ早く仕事は終わらせるからそれまで君達二人だけで頼む」 「りょ、了解!」 二人の声が重なって執務室に響いた。 ―むかしむかし、夜空に煌めく天の川のほとりに織姫という娘がおりました― 大淀のナレーションで朗読は始まった。 ―織姫の織る布はとてもとても美しいものでした。 織姫の父親である天の神様、天帝はそんな娘が自慢でした。しかし……― 「美しい布を織る織姫はわしの自慢の娘じゃ。 じゃが、機織りばかりしていて自分の事を何とも思っておらん。 年頃なのにかわいそうじゃ……そうじゃ、婿を探してやろう」 俺が天帝役として台詞を言う。 ―こうして天帝は娘の為によい夫を探しはじめました。 ある時天の川のほとりを歩いていたら……― 「天帝様、いつもご苦労様です」 「お主もな彦星……そうじゃ、彦星よ、わしの娘を嫁にいらぬか?」 「て、天帝様の娘と、私とが夫婦になれと…」 「その通りじゃ。いつも真面目に働いておるお主ならきっとわしの娘とお似合いじゃ」 彦星の台詞も俺である。一人二役、結構大変なんだよなこれが。 ―こうして、彦星は織姫と出会いました。 そして、真面目な二人同士、気が合ったのか、すぐに結婚しました― 「織姫……好きだよ……」 「彦星様……私もあなたを愛しています。 いつも……はい、いつも、いつまでも、あなたと一緒に……」 ―夫婦となった織姫と彦星はとてもとても仲良く暮らしていました。 ですが、二人は一日中遊びつづけ、まったく仕事をしなくなりました。 これには天帝も怒り、二人に注意をしました。― 「お前達、夫婦仲が良いのは結構だが、お前達にかせられた仕事も忘れずにな」 「わかりました。これからは気をつけます」 「これからはきちんと仕事しますから、どうか許してください」 ―しかし、二人は注意をされたにもかかわらずまったく仕事をしませんでした。 織姫が機織りをしなくなったために神々の着る服はボロボロになりました。 また、彦星が牛の世話をしなかったために牛はやせ細り、 田畑も草が生えたままとなり、 これには天帝もついに堪忍袋の尾が切れました。 そしてとうとう、織姫と彦星を引き離してしまったのです― 「いくら注意してもお前達は与えられた仕事をしなかった。 もはやお前達が一緒に暮らすことははかぬ。 お前達二人は今日からもう夫婦ではない」 「そんな!?」 「散々忠告してこの有様。彦星、もはやお前を認めぬ! 織姫よ、さあ帰るのじゃ」 「嫌っ!私は彦星様と一緒に…」 「いいから帰るんじゃ!」 「嫌ああぁぁぁぁぁっ!」 ―こうして、愛し合う二人は離れ離れとなってしまったのでした― 「これで、二人は仕事を頑張るだろう」 ―ですが、天帝の思うようにはいきませんでした―」 「織姫……ああ、織姫…………」 ―大切な人と引き離された二人は、悲しんでいるばかりでした― 「彦星……様………グスッ……………」 ―これにはさすがの天帝も大弱り。何かいい方法はないかと考えました。そして― 「お前達を引き離してすまなかった。お前達にもう一度夫婦として暮らす事を許そう」 「ほ……本当ですか!?」 「ただし、一つ条件がある」 「どんな条件ですか!?」 「お前達二人が出会えるのは一年に一度、七月七日だけだ。 それ以外の日はただひたすら仕事を行う」 「構いません!一年に会えるのがたった一日だとしても、織姫と会えないよりはずっといい!!」 「大切な人と会えない悲しみなんて、二度と味わいたくありません!!」 「そうか……ではこれからは真面目に仕事をするのじゃぞ」 「はいっ!!!!」 ―こうして、二人は再び仕事を頑張ったのです。 神々の服は再び輝くものとなり、田畑も大いなる穣りに恵まれたのです。 そして今でも二人は仕事を頑張っているのです。 一年に一度、七月七日にもう一度巡り会う…… それを心の拠り所にして…………― お話はこれで終わりだ。 パチパチパチパチパチパチパチパチ………… 朗読が終わり、皆拍手をしていた。 失敗せずに済んだ……俺はそう思っていた。 「私がしっかりしていたらみなさんに迷惑をかけずに済みましたのに……」 俺達は鎮守府へ帰り、真っ先に鳥海のもとへ向かった。 話を聞いた鳥海は俺達に平謝りをしていた。 「いえいえ、司令官、大鯨さん、それに大淀さん。三人ともとてもよかったですから」 新聞記事の為に同行していた青葉が俺達を褒めた。 「お世辞はよせやい」 俺はわざと信じていないような感じの口調で応える。 「お世辞なんかじゃありませんって。司令官の演じ分けは見事でした。 大鯨さんも山場では必死さが出ていてまるで本当に引き離されたんじゃないかって感じでした。 あ、そうそう、大淀さんも優しい語り口調がよかったですよ。なんだか鳥海さんみたいな感じで……」 「私みたいな……」 「え?いや、その…大淀さんは別に鳥海さんができる事はなんでもできるなんてことは……」 しどろもどろになった青葉はきっと自分でも何を言っているのかわかってないだろう。 コンコン そんな青葉に助け舟を出すかのようにドアのノック音が響いた。 「あ、どうぞ」 鳥海の返事の後にほんの少しだけ間を置いてドアが開いた。 「鳥海さん、具合はどうですか?」 「名取ちゃん?」 入ってきたのは名取だった。そうだ、あとで報告を聞かないと。 「うん、もう大丈夫よ。あと少し寝ていれば明日にはもう元気になります」 「よかった…」 「名取ちゃん、お見舞いありがとう」 「お礼なんて…………」 お礼を言われ慣れていないのか、名取は恥ずかしがって顔を赤らめた。 「あ、司令官さん、朗読会お疲れ様です。 司令官がいない間任された仕事、私がやっておきました。 詳しいことはあとで大淀さんに聞いてください 「そうか、わかった」 俺に気付いた名取が報告した。 「あの…名取さん……」 「な、なんですか…」 何か気になることがあったのか、大鯨が名取に尋ねた。 「どうして眼鏡をかけてらっしゃるのですか?」 「え?どうしてって……その……」 「名取さんは本を読むときは眼鏡をかけているんですよ」 名取への質問に青葉が割り込んで答えた。 「それに眼鏡をかけた姿ってなんだか秘書みたいじゃないですか。 せっかくだからと形から入ってみたんじゃないのでしょうか?」 「秘書みたい……」 秘書みたい、という青葉の言葉に何か思うところがあったのか、 話のあとの方は聞いていなかったみたいだ。 鳥海への見舞いの後に大鯨に買い物へ行かせる予定だったが、 少し遅くなりますけどよろしいでしょうかと尋ねてきたので 許可を出したら少し帰りが遅くなりますと改めて言って如月と共に買い物に行ったのだった。 その日の夕方…… 「そういえば今日で提督と大鯨が一緒に暮らして一年になるんだよな」 「出会って一ヶ月でなんて凄くはっやーい!」 「運命にひかれたみたいで、まるでそれは星座の神話みたいですね」 「七夕で星座の神話とか恋愛関係では不吉でしかねーよ」 「どうしてなのです?」 「最近調べてみたけどギリシャにも七夕の伝説はあるらしいけど、 それが琴座・ライラの神話、オルフェウスの悲しき神話と一緒なんだよな」 「それは不吉ね。そういえばドイツには七夕伝説はないけどフィンランドにも七夕伝説はあるらしいわね」 「イタリアにもありませんわ。七夕伝説は恋愛関係の話ばかりなのですから イタリアにもあってもよさそうですのに」 「話を元に戻すわ。提督ったらどうして大鯨さんとあんなにも早く一緒に暮らしはじめたのかしら」 「一目惚れっぽい?」 「ああ」 あまりの即答に聞いた夕立も、そこにいたみんなも半ば呆れ気味に驚いていた。 「テートク、バカショージキなのもいいけどさ、少しは隠そうよ」 「下手に誤魔化して間違った情報が流れちゃ嫌だからな」 「けど提督はともかく大鯨ちゃんはどうして……」 「あんまり聞いてやるな、大鯨から聞けよ。それよりさ……」 天龍がそう言って話題を変えてくれた。一応詳しい事情は知っているが気が利くな。 「空は晴れ間が見えないな。雨は止んだのに」 「雨はいつか止むさ。止んでも雲が晴れるとは限らないけどね」 「雨だったら鵲さんが橋になってくれるけど、曇りだったらどうなるんでしょう」 「一年に一度会える日だからみんなに見られたくない事をするんじゃないかしら」 「お?如月、帰ったか。大鯨は…」 「ただいま戻りましたあ」 「お帰り大げ……」 戻ってきた大鯨は眼鏡をかけていた。 「どうしたんですか大鯨さん。まさか…」 「ただのオシャレですよ。決め切れなかったのとセールとでたくさん買っちゃいましたけど。 あ、安心してください、私の私費で買いましたから」 「そういえばお昼に私が名取さんが眼鏡をつけて秘書艦業やっていたのは 形から入ってみたんじゃないかって話しましたね。 それを真に受けちゃいましたか?」 「どっちでもいいでしょ」 「そうよ。それに眼鏡をかけたら夜戦がもっと捗るかもしれませんわ」 「夜戦が捗る!一個頂戴!」 「それさえつけたらお肌も荒れなくなるかしら?」 「あらあら、私も夜の戦いに備えて一つくらいは欲しいわね、うふふ」 「よかったら一つずつどうぞ」 如月のいつも通りの突拍子もなさそうな言葉をそのまま受け止める者、 勝手に勘違いする者、わかっててとぼける者。 あまりにもいつものことなのでもう誰もつっこまなくなった。 「ところでみなさんどんな願い事考えましたか?私は健康第一です」 「そういえば鳥海さん珍しく体調不良だったわね」 「ごめんなさい、今は大丈夫です。無理は禁物ですが」 「どうしてあんな事になったんだ」 「朗読会でちゃんと演じ分けしようとして、夜更かしばかりしてしまって…」 「責任感強いんですね。そういえば司令官、あまり練習してないのに演じ分けが結構上手でしたね」 「台本のコピーをもらっていたからな。暇なときにちょっとやってたんだ。 演劇の類は昔は結構得意だったからな。まあそのおかげで大鯨にどやされずに済んだわけだ」 「私はそんなこと言いませんよ」 「いやな、ちょっと前に夢の中で劇か何かの台詞を大鯨と一緒に読もうとして、 突発的でいきなりでタイミング掴めなくて全然読めなくて、 それで大鯨に物凄く怒られたってのがあったからな」 「不思議な夢ね。でも大鯨ちゃんは怒ったとしても司令官を見捨てたりはしないわ。 だって短冊に司令官と一緒にいたいって書いてあったし」 「乙女ね。でもいつまでもそう思うことは大切かもしれないわね」 「司令官は何かしら…………来年の伊勢志摩サミットが成功しますように……」 「はっやーすぎぃ!そもそもなんで今からなのよ」 「今度のサミットは伊勢志摩の賢島で開かれる」 「カシコジマ…確か陸路が鉄道以外ではほとんどなく、周りは海に囲まれて…… ……アトミラール、まさか!?」 「察しがいいなビスマルク。そうだ、周りが海に囲まれている。 つまり深海棲艦の攻撃に晒される危険がかなり高い。 もし襲撃されて被害が出れば俺の首一つが飛ぶだけでは済まないだろう」 「私達艦娘がちゃんと守らなければいけませんね」 「責任重大っぽいね」 「艦娘という存在の意義さえも揺らぐ事になるのは目に見えている。 だから今からでもやらないと…」 「わかりましたから湿っぽい話はここまでにしましょ。 今日は上を見ても天の川が見えませんから前や下を見ましょ。 今夜は流し麺です。素麺だけじゃなくてラーメンや春雨、パスタもありますよ」 「まさに日本の行事って感じですね、じゃあ私も…」 「大鯨さんはお疲れでしょうからいいですよ。私、伊良湖が全て行います」 「苦労かけてすみません。せめて飲み物だけは持ってきますね」 そう言って大鯨は飲み物を取りに行った。 彼女が取りにいった飲み物はほとんどがノンアルコールだった。 隼鷹や那智のようなアルコール好きは既に勝手に自分で持ってきていた。 「はあ…癒されますね」 そう言いながらも大鯨が飲んでいたのは低アルコール飲料だった。つまり… 「ねえ提督、流し麺とかは提督の発案ですけどよく思いつきますね」 思案しようとしたところを大鯨が入り込んできた。 「ここは軍の類とは違うとはいえ、旧日本海軍気質な考えの人もいますし…」 「だがそうばかりではないだろう?艦娘をはじめとして多くの者がかつてではなく今を生きる人間だ。 特に艦娘は旧日本海軍の人々の力と魂をその身に宿せる存在。 いわば彼女達は旧日本海軍の艦船といえるだろう。 そんな彼女達だ。自らの意思で戦う者がたくさんいて、 わずかだが己の意思にかかわらず戦わされている者もいる。 だがどちらにしても戦いで心が傷付いている事に変わりはない。 戦いが好きな奴も嫌いな奴も。どこかで人間の心が壊れて言っている。 俺は彼女達を兵器にはしたくない。最後まで人間でいてほしいんだ。 だからこうやって人間らしさを忘れさせないようにしているんだ。 そして、守るべきものの存在を忘れさせない為に……」 「提督…」 熱く語った俺に改めて惚れ直した、いや、アルコールのせいなのか。 顔を赤らめていた理由はわからない。でも………… 「ん……はっ……どうです…か……気持ちいい…ですか……?」 「ああ、柔らかさが心地好くて、最近致していないからもうすぐ出そう…」 「出すときは言ってくださいね」 七夕行事を終えた後、俺達は二人だけの夜戦に臨んだ。 彼女がアルコールを飲んだ時、それはOKサインだというのがいつしか暗黙の了解になっていた。 そして彼女は買ってきた眼鏡をかけている。何となく目的は…やばい!? 「すまない、もう出そうだっ……」 「はいっ!」 俺の限界を言葉で聞いた彼女は豊かな胸に挟んでいた肉の棒の先端を自分の顔に向けた。 ビュルルッ! そしてすぐに肉の棒の先端から熱くドロリとした少し濃い白濁が彼女の顔や髪にかかった。 目はつむっていたが、眼鏡に守られて少しもかからなかった。 「……おわったよ、もういいよ…」 「ん……はい…………こんなにたくさん…」 ぶっかけられた彼女はその量に驚いていた。久しぶりとはいえたくさんだった。 そんな彼女の綺麗な顔も髪もとても汚れていたが、 興奮するどころか罪悪感が込み上げてきた。 元々俺はぶっかけるよりも中に包まれながら出す方が好きだからな…… あそこだけじゃなくて口の中や胸の中とか。 さすがに尻の穴はちょっと……という感じだが。 俺は眼鏡も好きだったが、やはりぶっかけ趣味には合わないと今思った。 それでもやってくれた彼女には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 なんとかして…彼女を気持ち良くさせないと…… 「あなた…どうしました?」 彼女が俺の様子を見て驚いていた。 彼女に言われて俺も気付いた。猛烈な眠気に襲われたことに。 なんだかまぶたが重い…… 「心配なぃ…」 「心配ですよ、言葉になっていませんから! 最近もまた仕事ばかりであまり休んでいないんでしょ? だから私のことは気にせずに休んでください」 「でも……君をまだ……」 「いいから休んでください!鳥海さんの二の舞になってほしくないんです!」 「っ…………すまない……」 俺は絞り出すような声で言っていた。そしてそこで意識は途切れた…… 『もう……しょうがない人ですね……』 って思わず言いたくなりますね。 今日は久々に夜戦出来ると思っていたのに…… でもあまり無理させちゃいけませんからね。 この人だって別に私としたくないから眠っちゃったんじゃないことは分かっています。 いつもいつも……私や他の艦娘達、 そしてこの地上の人々のことを考えているんですからね。 私ばかり相手にしていたらそれこそ七夕伝説と同じ轍を踏んじゃいます。 今わかりました。七夕伝説って 『好きなことばかりしてちゃダメ。やらなきゃいけないことはやらなければならない』 という教訓があったんですね。 だけど……やっぱりこの体が火照ったままじゃ寝られません。 かといって自分で慰めるのも…… あ……この人寝ちゃってますから好き勝手しちゃいましょう。 私は前に寝ていたりしても好き勝手してもいいって言いましたから、 私がこの人に好き勝手しちゃっても別にいですよね。 大丈夫です、別に負担になるようなことはしませんから。 だ・か・ら…… 「好きにさせてくださいね、あ・な・た」 終わり +後書き 339 :幼妻大鯨ちゃん:2015/07/07(火) 21 48 20 ID ydASYHzY 以上です 最近の情勢とか、夢で見たこととか、近くで長崎のことをやっていたりとか そういったいろいろなものが無造作に入り混じってしまった気がします でも大好きな人と一緒ならどんな状況だろうと前向きに頑張っていける そういう気持ちを忘れないでいたいです それでは これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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491 :名無しさん:2014/06/16(月) 11 01 26 ID ZFhR72LU 昨日の夜の事だ。雷が部屋を訪れて尋ねて来た。 夕食はカレーだが、何か希望はあるかと。 それだけで私も暁も悟った。比叡だと。 大体、艦娘たるものカレーにはこだわりがある。金剛のスープカレーもそうだ、どれほど不評でも変えない。 気づかいな母艦はいるが感想を聞くか調整出来るようにするだけで、作る前から聞くなどはしない。 暁と目が合って、互いに頷いた。 「北方は冷えるからうんと辛くしてくれ」 「なに言ってるの汗だくで食事なんてレディのすることじゃないわ。甘くしてちょうだい」 その言葉を聞いた雷は戸惑ったが私達の表情を見て悟ったように出ていった。 そして、恐る恐る出されたカレーを口にした私は思わずドックへ向かった。 これは食べ物じゃない。これならポルシチにカレー粉をぶちまけられた方がマシだ。 暁が以前やったようなカーシャにハチミツをたれ流したようなだだ甘さ。 私の注文に応じたのだろうか、青唐辛子をかじったような辛さ。 恐らく、誰かが和風を頼んだのだろう。鰹が浮いている。かつお節ではなく鰹が。 これがまた生臭い。Z旗を掲げ、魚網を投げ入れれば良いものをどうしてまた保存の形跡があるんだ。 ここまでは分かる。だが酸味、苦味、エグ味。これらがなんの注文に返されたものか分からない。 もし『この世全ての悪』など実在するなら私達の敵の事ではなくこのカレーの事だろう。 ところで電を知らないかな? 昨日、携帯糧食でやり過ごしたのだけど呼び出されていたんだ。 聞けば「美味しいカレー」を注文したらしいのだけど。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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前回の話 ――大井―― 「北上さん、もう朝よ」 私の一日はまず相部屋の住人を起こすところから始まる。 起床時間になっても起きないのはこの親友のイメージにピッタリだろう。 「……んぁ?」 締まらない寝起きの様子は提督とよく似ている。 提督は目覚まし時計か何かの装備でもあるのか寝坊はあまりないが、 寝起きに見られる締まらない顔は日中ではあまり見られない。 ちなみにセクハラする時は下手に真剣な時よりも顔が引き締まっていたように見える。 「あーおはよー」 「今日も演習艦隊につくんだから、しっかりしてね」 「うーい」 本来このように私達艦娘の士気を上げるのは提督の役目だろうが、 さっき言ったように朝はあまり頼りにならないのでここは親友たる私の役目だ。 のそのそ布団から寝間着のまま出て行くのを見送り、手早く布団を片付ける。 昨晩は北上さんが眠ったのを確認して提督の部屋を訪れ、提督との夜戦を初めて本番込みで行い、そのまま眠った。 心許す親友の北上さんだろうと恥ずかしいものは恥ずかしいので、朝起きて提督と別れ、 昨晩のことを悟られないよう普段通り朝食を1人で済ませようとすると、珍しいことに北上さんがこの時間に食堂に来た。 ちなみに寝巻きのままではない。 北上さんは普段朝食は遅めに取っていたと思うがどうしたんだろう。 相席の誘いを受け入れ、共に盆の食事に手をつける。 まず味噌汁で口内を潤そうと啜る。 「大井っちさー、昨日の夜中どこ行ってたの?」 「ッ! ゲホッカハッ」 「わわっ大丈夫?」 味噌汁を箸でかき回す北上さんからの予想だにしなかった突然の問いかけが私にはクリティカルヒットした。 席を立って私の背中を摩り、咳き込む私が収まるまで待ってくれた。 「ケホッ、ん……北上さん、知ってたの?」 「まーね。というか大井っちが夜中抜け出したの昨日だけじゃないでしょ」 席に戻った北上さんはずずーっと音を立てて味噌汁を啜った。今日の具は大根と人参の短冊切りだったか。 私は返答に困り、とっさに返すことができない。 「えっと……」 「もしかして提督ととうとうデキた?」 「き、北上さん、何を根拠に……」 「だってさあ、あむ、提督だって大井っちのこと、好きって丸分かりだもん。 特に今日の大井っち、朝からいつもより嬉しそうな顔してるじゃん」 「――ッ!」 浅漬けの蕪をつまんで食事を進める北上さんに動揺させられた私は箸を動かすのも忘れて、左手を顔に当てる。 今日の私の顔はそんなに緩んでいるのか? 「あっやっぱり図星?」 「えっその――!」 鎌をかけられたらしい。 北上さんにここまで弄られるなんてそうそうない。 顔には出ていなかったようなのでまだ取り繕う余地はあるはずと考え冷静を努める。 もう取り返しがつかない気もするけど……。 「なっ何もないわよ? 提督はあくまでも上司なんだし……」 「ふーん?」 「……」 今日の北上さんは無駄に冴えている。 ニヤニヤする北上さんと目を合わせているとどんどん私の隠していることを暴かれそうな気がして、私は目を逸らした。 顔が熱くなってきた。 「ま、気のせいってことにしとくよ」 気のせいだと思うならニヤニヤするのをやめてほしい。 それからの私は何とか関心を逸らそうと色々な話題を持ち出すことに努めたが、結果は失敗に終わった。 食事は本来喋りながら進めるべきではないのだがそこは目を瞑っていて、って、私誰に弁解してるのかしら……。 ――提督―― 午前の演習も済み、もう少ししたら午後の演習に赴こうと思うので、執務を中断し休憩を入れる。 それにしてもたまには茶葉から離れて珈琲を嗜むのも乙なものだ。 日本人ゆえに米や味噌汁に飽きることがないように茶も飽きたわけではないが、 気分で他の嗜好品に手が出るのもまた不思議なことではあるまい。 しかしカフェインは毎日取っている気がする。 過剰摂取でなければいいのだが。 「提督、いかがですか?」 「美味いぞ」 「それは何よりです」 こうは言うがインスタントだし、大井は大した苦労はしなかっただろう。 ところで、味噌汁や煎茶などの日本食を音を立てて食すのは普通だが、そうでないもので音を立てるのはマナーによくないという。 「……はぁ」 もちろん珈琲は日本食なんかではなく、少し冷ましてから音を立てずに飲んでいたので、 今の小さな溜息を聞き取ることができた。 「……どうした」 「あっいえ、大したことじゃないんですよ。その、肩が凝ってきただけで」 この時自分はある重巡の台詞を思い出した。 悪戯心が自分を椅子から立ち上がらせ、秘書席の大井の背後を陣取る。 不審そうに首を曲げてこちらの様子を伺う大井の両肩に両手を置いた。 肩をビクつかせたのがよく分かったが、無視して手と指を動かす。 「……私、肩を揉んでくれとは言ってませんよ?」 「肩が凝ってると聞かされて無視する人間にはなれんなぁ」 「まぁ、提督らしいですね」 その呆れた声には安堵のような調子も見える。 最初は少し警戒こそされたが、手を振り払われないので用意していた台詞を意味もなく得意げに使ってみる。 「愛宕も言っていたように、やっぱり タンクが大きいと肩が凝る んだな」 要はセクハラがしたかっただけだ。 そしてそのタンクをさわさわ。 「……」 ピシッという擬音が聞こえた。 ただ触っているだけなので刺激は少ないと思う。 が、拒絶するならともかくこう無反応ではどうしたらいいか分からない。 笑えばいいと思うよ、などと頭の中で何かが、いや誰かに囁かれたがきっと気のせいだ。 おかしいな、多少なりともスキンシップは許されるようになったはずだが空気が死んでいる。 大井のタンクから手を退かすタイミングを見失った。 「……提督?」 張り詰めた空気に突然大井の声色が入れられる。 それはまるで外の冷たい空気を付与させてきたかのような声で、自分の背筋を震わせられる。 大井が今どんな顔をしているのか、分からない。 「愛宕さんの胸も揉んだのかしら?」 「いやそういう意味で言ったんじゃない」 嫉妬深い大井の地雷を踏んだかもしれない。 この苦しい状況から抜け出すべく、自分は素早く手を退かせ思わず早口でまくし立てた。 触ってみて改めて大井も愛宕ほどではないが中々の大きさだと分かる。 それと、大井にも言った通り愛宕のタンクを触るどころか、揉んだという事実はないので誤解しないでほしい。 「過剰なスキンシップはお前にしかやらないよ」 「……ふふっ、二十発撃ちますよ?」 お馴染みの警告台詞を使う――注釈しておくと、秘書の執務席に座るため艤装は全て外されている――が、その口調はいつもの柔らかいものだった。 冷えた空気も冬の寒空へ帰っていったのか呼吸しやすいものへと戻る。 一旦落として上げる、とでも言うのか、 自分の精神は大井の小さく笑ったような声もあってすっかり緩みきり、再びタンクに手を伸ばした。 先よりもスキンシップ度高めで。 「あっ」 「うーん、確かにこの大きさだと肩に来そうだな」 「ちょっ、提督、手つき……っあ、まだお昼、あんッ」 「何食ったらこうなったんだー?」 「知らな……いやっ、ぁ、んん……」 「提督ー……あ」 ノックもなしに入って来られては取り繕うこともできず、タンクを揉まれる大井、揉む自分、 そして扉を開けた北上が固まり、再び執務室は妙な静けさに包まれる。 閉めた窓のさらに遠くの工廠から喧しそうな音が僅かに聞こえ、自分を少しのあいだだけ現実逃避させてくれた。 今日も中々に寒い。 インテリア重視で設置したダルマストーブは管理に手間がかかるが、流石に火を起こすべきだろうな。 ついでにスルメや餅でも焼いてしまえば割に合うだろう。さて。 まだ日は沈んでいないのでこのまま夜戦というか夜伽に突入するつもりはなかったが、 他の艦に見られてはあまり良くないことには変わりないわけで。 見られた相手が北上ならまだよかったかもしれないが、これが例えば金剛だったりしたらどうなっていただろう。 いや、金剛だったらノックはしていた。ノックをしない艦はいないわけではないが少ないので油断してしまったのだ。 「あー……北上、これはな」 「……やっぱりデキてたんだね、大井っち」 「きっ北上さん!!」 急に椅子から立ち上がったので手を退ける。 平手の一つでも飛んでくるかと身構えたがそんなことはなかった。 「あっあのね、これはそのっ――」 どうやら自分以上に動揺しているのか手をわたわたよく分からない動きをさせるだけで弁解はできそうにない。 しかしこちらもパッと都合のいい弁解の言葉が浮かばない。 イレギュラーにはすぐに対処できなければ戦場の艦娘は死ぬというのに。 「あーいいって恥ずかしがらなくても、これからはノックするよ。あたしは後でまた来るからごめんねー」 まずどう助け舟を出すか悩む時間も与えられないままに、ニヤつかせた顔で北上は気を遣って退出していった。 とりあえずノックは至極当然の行動だとツッコミたい。 扉が閉まる音を最後に残るは、嵐が去った後の静けさと、呆然と立ちんぼする大井と自分。 「……提督、演習の準備しましょう」 「……そうだな」 悪戯心を二度も叩かれては流石に起き上がってこない。 意気消沈と少しの罪悪感を胸に、次の演習の相手艦隊の情報が書かれた文書を確認しに行く。 珈琲は冷めていた。デジャヴ。 午後の演習も勝てた。 破損した艦は上から支給される演習用の高速修復材と資源を使って即刻修復される。 大井が工廠で修復を受けている僅かな時間に被弾せずに済んだ北上が声をかけてきた。 「提督ー」 「なんだ」 「昨日大井っちとえっちした?」 「ブッ」 呑気な顔で何を言い出すんだ!? あまり鋭いイメージのない北上からダイレクトにそんなことを当てられるとは思わなかった。 北上からすれば演習前に大井のタンクを揉んでいたところしか手がかりはないはずなのに。 「……提督。そのリアクションは古典的だよ」 「うるさいっ」 「で、やったの? やってないの?」 元々北上にならあまり明かすことに抵抗はなかったし、興味津々の北上に気圧された自分はポツリと漏らした。 「……やった」 「おっ、昨日で何回目?」 「……三回目かな」 「あれ? 意外と少ないな」 なんだその反応は。 話を聞くと、大井が夜中に部屋を抜け出すところを度々確認しており、 提督、つまり私の様子も最近変わったように見えたのでそのような推測に至ったのだという。 そこで自分は大井が私のためを思って度々工廠を訪れていたということを話した。 「へぇー、提督も隅に置けないね~」 「しかし、大井はともかく私はそんなに分かり易かったか?」 「うん。提督、スキンシップはするけどあっさりしたのばっかりだから本気で手を出そうとしてるようには見えなくてさ。 硬派だと思ってたから分かり易いんだよ。白い画用紙に絵の具で点をつけた感じにね」 なるほど、と、ここで大井が戻ってきた。 小破した大井の服や艤装は綺麗に元通りになっている。 「北上さん、何を話してたの?」 「んー? 大井っちとのえっち気持ちよかったかなって話」 「!?」 ハリケーン北上の一言で大井の顔が瞬時に赤く染まった。湯気でも出ていそうだ。 「ちょっ北上――」 「提督言ったんですか!?」 「うおっ」 顔は赤くしたまま少し怒った顔で自分の服に掴みかかってきた。上目遣いで睨まれる。 勢いが強くて少し後ずさりした。 「あははっ、じゃーねー」 またも取り残される、軍服を掴む大井と掴まれる自分。 しかしここは隅っこながらも工廠なのでそれなりにうるさい。 だから先までの会話が他の者に聞かれていることはないと思うが……。 「もーっ! なんで言っちゃうのよー!」 数秒の硬直の末再起動した大井に突然揺さぶられる。 暴れる視界の中どうにか捉えた大井は少し涙目になっていて、割合可愛かった。 …………………… ………… …… 端から、というより主に工廠妖精から見れば巷で言われる『バカップル』にしか見えなかっただろう寸劇の後、 しばらくはつーんと素っ気なくする大井に自分が泣きを入れる羽目となった。 手を合わせて頭を下げる。 「すまん! そこまで恥ずかしがると思わなかったんだ。 今度一緒に出かけて何か欲しいものでもあれば買ってあげよう。 それで許してくれないか」 なにぶん女性の扱い方など素人なので、 言い方を悪くすれば好きな物で釣って機嫌を直してもらうしか思いつかない。 恥を知らず想い人との夜伽の話を人に喋ったり想い人を物で釣ったりと迷走しているな自分は……。 そっぽを向いていた大井がゆっくりこっちを向いてくれた。 「……提督は、今夜もここにいますよね?」 「うん? 確かにいるが夜に出かけ――」 少し思い至るのが遅かったな。 それでも昨日行った夜戦の事が頭になかったら察することのできない朴念仁に成り切るところだった。 思い至ると同時に唇に当てられるほっそりとした人差し指。 「外出しないでください」 「……ああ」 「……それで手を打ちます」 短い肯定だけで顔付きが優しいものへと変わった。 それは普段の顔付きとも少し違う、嬉しさと恥ずかしさを織り交ぜたようで、不覚にも心臓が跳ねた。 大井は離した指を自身の同じところに持っていく。 やはり……そういうことなのか。 明日も北上にからかわれないといいがな。 「提督……っあ……」 「なんだ」 時は更に進み深夜。 大井はベッドに腰掛ける自分の足の間に腰掛け、後ろからタンクを好きなようにされ、縮こまっている。 昼のセクハラのおふざけ気分とは違い、今の自分は至って真剣だ。 静かな情欲が一周回って自分を真剣にさせているのだ。 「ん……や、やっぱり、愛宕さんくらい、あっ、大きい方が、いいん、ですか? っく……」 「胸で選んだんじゃないんだから、大井はこのままでいいんだよ」 「そう……ですかっ……」 昼の戯れで何気無く吐いた台詞を未だに気にしているようだ。 大井のそれは愛宕に及ばないまでもそこそこ、いや結構な大きさだ。触り心地も、服越しでも瑞々しく柔らかいのが分かる。 「て、提督……胸弄るのもいいけど……また、抱きしめてくれます……?」 「……」 出た。甘えたがる大井。 さっきから何度か言われる度にやってあげているのだがまだ足りないらしい。 タンクから手を離し、腕とタンクを包み込むように柔らかい体を抱く。 「はあっ……」 ある程度力を込めて抱きしめられた大井は息を吐き出した。 首筋に顔を近づけて深呼吸してみる。 やはり香水か何かの匂いがするわけでもないのに、癖になりそうだ。 鼻息を当てる度にビクつかせる反応が面白いのもそうだし、 大井の空気を肺に取り入れているという少し変態じみた自分の勝手な妄想もある。 大井も呼吸の間隔が長くなってきた。 またずっと密着していることもあって寒さが和らいできている気もする。 密着部分が体温で温まってきたのか? 体温そのものが上昇してきたのか? 「あの……」 上昇しているのが体温だけではないのも分かっている。 自分のモノには欲望に忠実になった血液が集まり、 ウィンナーの出来損ないから魚雷へと変化を遂げようとしているのだが、大井の尻肉に阻害されていて最早痛い。 「……私がしてあげます」 そう言うので腕を離し解放すると、ゆっくり腰を持ち上げていく。 邪魔だったものが遠ざかるにつれ、ある程度までは魚雷が天を仰いだ。 しかしこれだけではまだ不完全である。 ズボンの股間部に出現した山がそれを表している。 振り返った大井はそれを見るや足の間に跪き、山のファスナーを降ろし、できた火口に手を突っ込みまさぐる。 ひんやりとした手で握られ、外に引っ張り出された。 「あ……、昨日出したのに……」 感嘆の言葉をもらうが、一日も経てばそれなりに回復はするので何も不思議なことではない。 ちなみに聞いた話によると、精液は三日分まで溜められるらしいので満タンではないかもしれない。昨日で出し切っていればの話だが。 見つめるのも程々に愛撫を始めた。 これについては既に二回させられているので口出しする必要はなさそうだ。 この行為以外にも自分が大井に口出しする機会が果たしてあったかという疑問はさておき。 「ん……」 俯いた口から潤滑油を垂らされた。 思えば大井が私のを口でするところを最初から見るのは初めてだった。 なので率直に感心した。 まだ魚雷の方から潤滑油が滲み出ていないうちは口内にある油を使うことで摩擦係数を適度まで落とし、 最初から高度な快楽を与えようというのだ。 早速大井の潤滑油に塗れ、動きが良くなった魚雷を、手が汚れることなどお構いなしに扱き始めた。 ねち、くち、と、淫らな潤滑油による演奏が夜戦の始まりを告げる。 最初はそれを握る手で上下に擦られるだけだが、それだけでも充分な快感だ。 「……」 快感に抗おうと自分の顔には自然と力が入る一方、大井の少し赤い顔はそれをじっと見つめるだけ。 手は扱くだけでなく、落とした潤滑油をカリなどの伝い辛いところも含めて満遍なく塗り広げようと奔走する。 カリに指を這わせられた時は腰がビクついた。 ここまで細かい気の回しぶりに疑問が湧く。 「っ、お前、そういうの何処で覚えてきたんだ……」 「……演習の後の自由時間で聞く機会があるんです」 なるほど。 演習後は艦娘同士の情報交換を目的として相手艦隊と任意で交流する時間が設けられているのだが、その時に聞いているらしい。 というか、そういった情報を交換するための時間ではないのだが。 そして相手艦隊の艦娘がそういうことを知っているということはその艦達の提督は……。 いや、何も言うまい。 やがて扱いていた手が私の腿に添えられた。 「……んくっ、……ぅ……」 心の準備でもしたのか、喉が動いてから顔が近づく。小さな舌をそれに触れるべくおずおずと伸びてくる。 ぺちゃ、と触れると舌を動かした。 舌から逃れようと左へ右へ暴れる魚雷に唇を押し付け離すまいと追いかける。 暴れる魚雷を追うように大井の頭が左に向いたり右に向いたり、偶に上目遣いでこちらの顔を伺う光景は庇護欲を掻き立てられ、穏やかに頭を撫でた。 魚雷と大井の動きが止まる。 とりあえず二撫でのみで終えると口が離れた。 「今の、もっとしてください……」 そんなことをしているくせにその程度の望みを恥ずかしげな声で伝えるとは、 こちらの庇護欲を狙ってやっているんじゃないか? 大井が喜ぶならできることであれば何だってしてやる。これくらいで喜ぶならずっと撫でてやるさ。 大井が自分に尽くし、自分が大井に尽くす相互関係が生まれ、心が満たされていく。 早速茶髪の頭から毛先まで隈なくさらさらした手触りを楽しむ。 大井もそれで満足なのか、微笑んでから次のステップに踏み込んだ。 口を開いて目を瞑り、魚雷はぬめぬめと温かい口内に格納された。 根元までは届かないながらも一生懸命やってくれているのが伝わる。 伝えられる想いと快感が腰や手足を震わせる。 「んー……、んふ、ふっ」 撫でる手が頭からなんとか外れない程度の速度で、前後に動かされる。 咥えたことで明確な声を発することができなくなり、ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅく、ぢゅ、といった空気混じりの水音だけが部屋に充満する。 「んぷ、んく、ちゅる、ん~……」 舌もしっかり動かし根元近くから頭までをちろちろ舐められている。 大井としては以前とやっていることは同じだろうが、自分としては仰向けで寝た状態でされた以前とはまた違った景色に映る。 そもそも以前された時はまだ心を交わせていなかった事もあるだろう。 その時の大井には焦りの様子がちらちら見え隠れしていたが、今はとても落ち着いた様子に見える。 頭を撫でる自分のこの手がそれに貢献できているのかもしれない。 「れい、ろ、く……、んくっ、きもひ、いい……?」 「くっ、喋るな……」 「むうっ……、ふっ、んっ、んん、ちゅく、んむっ」 「うっ、あ、はあっ……」 ぶっきらぼうに返してしまったがそれが気に食わなかったのか、先より速度を上げられる。 気持ちいいに決まってる。 その証拠に手がびりびりと震え、足腰ががくがくと留まらない。 少し腰が引けたが、すかさず大井の両手が腰に巻き付き離さない。 「あはっ、逃げないで、我慢しないで……」 優しい声で叱られる。 口を離した代わりに片手で擦られる。 しかし我慢しないでと言われても、自分は、もう―― 「ぐっ……」 「え?」 びゅるっ! 「きゃっ!? あむっ」 「くはッ!!」 びゅくっ! びゅっ! びゅっ、びゅる…… 魚雷は暴発し、白い油が一発大井の頬に直撃、以降はすぐに咥え直した大井の口内で無事(?)処理された。 手はもうちゃんと頭を撫でてはいなかった。 頭を掴んで押し付けてしまう衝動を抑えていてそれどころではなかったのだ。 「う……ん……んん、んく、ん、ぐっ……」 口内に撒かれたものを、目を瞑って眉を顰めた苦い顔で少しずつ嚥下していっている。 こうして自分の種子が大井に飲み込まれているのだと脳裏で反芻すると、背筋がぞくぞくと震える。 この顔を見るのはこれで三回目だが、ふと、もしかすると自分が知らないだけで、 実際にはこういうことを三回以上はされていたんじゃないだろうかとの考えが浮かぶ。 寝込みを襲われ自分のモノを口で弄ばれた挙句射精しても目が覚めないほど神経は図太くないつもりだが……。 「はーっ……、はー……」 大きく息を吐きつつ頭を撫でる事を再開する。 大井は砲に密着させていた唇を広げ、歯が砲に当たってしまわぬようゆっくりと口を離していった。 荒い呼吸のためか口は完全には閉ざさずに少し開けておき、ぼんやりと惚けた顔で頬に着弾した白いものを指でつまみ取る。 それを目の前に持っていき何を思ったか、それがついている親指と人差し指の腹をくっつけたり離したり。 指と指の間で餅のようにびよびよと伸び、千切れることはない。 大井は、そうして私の種子を弄ぶ。 「……」 「……面白いか? それ」 「……よく見るのは初めてですから……」 それがどんなものか確認せずに今まで飲み込んできたというなら、それは勇気の無駄遣いだと言おう。 少し呆れていると、大井は一頻り観察してもう充分だと判断したのか、その指を口に咥えた。 ちゅる、と指が口から出されたとき、指に付着していたはずの白いものは消え失せていた。 そしてやはり苦そうな顔。 懸命に体内に収めようとするその様を、自分は終わるまで黙って見据えてから、問いかける。 「……なあ、私が大井とこういうことをするのって三回目か?」 「……そうですよ?」 大井は質問の意図が分からない、と言った様子だったが、自分はこれで一つ疑問を解消できた。 私も人並みに繊細さは持ち合わせていたようだ。 そして大井はこの鎮守府で生まれ育ったので、他の男は、という質問はあり得ない。 するとやはり、こういったことは決して慣れているわけではないのだ。 予習だけしていれば大丈夫、というものではないだろう。 「無理して飲まなくてもいいのに」 純潔を散らせた夕べに伝えたように、艦娘として華々しく活躍し、目の届くところにいてくれればそれで満足なのだ。 自分でさえ口にしたいと思わない精液が飲めなかったくらいで嫌いになったりはしないし、 むしろ無理強いさせているようでこちらが不安になる。 しかし大井はこちらの心配などいらないと言うようにこう返した。 「……でも、やっぱり好きな人のだから、ちゃんと受け止めたいんです」 このとき、自分ははっと感動を覚えた。 提督をやっていてなんだかんだ自分について来てくれる艦娘はそこそこいるが、大井は最早特別だ。 私のために体を捧げ、嫌だと思うことも受け入れてくれる。 こんなことをできる人はそうそういまい。 贔屓はしてはいけないことなのに、今ばかりは他の艦娘のことなど忘れて大井のことしか考えられなくなる。 目の届くところにいてくれれば満足と言ったな。ありゃ嘘だ。今嘘になった。 目の届くところでなく、互いに目を合わせられるような、そしていざというときすぐ寄り添えるようなところにいてくれないと駄目だ。 「……提督?」 大井が黙り込んだ私に問いかけてくるが、少し待って欲しい。 今自分の内側からこみ上げてくる熱いものをどうやって発散すべきか頭の中で軍法会議を執り行っているところなのだ。 そのあいだ目の水門を閉じて零れ落ちそうになるものを必死に止める自分の顔は、大井にはどんな風に見えているのだろうな。 水門を閉じているので大井がどんな顔を、反応をしているのかは分からない。 いつの間にか頭を撫でる手を止めてしまっていたが、今は自分のことで精一杯なので許して欲しい。 唇も震え始めたので閉じている口に力を入れてそれを抑えたと同時、大井の頭が不意に上へ上がっていった。 大井の頭に乗せていた自分の手が滑り落ちる。 一体どうしたのかと門を開くと、視界はぼんやりしていてよく分からなかった。 それでも一秒二秒ほどで何とか晴れたとき視界に大井の顔はなく、あるのはクリーム色を基調とした装甲に覆われた二つのタンク。 それがどんどん大きくなって次第に視界を暗くしていき、ぴと、と自分の顔が二つのタンクの間に収められたのが分かった。 自分の頭はふわりとした腕に包まれ、やんわりと柔らかい体に押し付けられる。 「……何が悲しいんですか?」 そう問いかける声はとても優しい。 それはまるで小さな子供でも宥めるかのような声で、大井の持つ「母性」というものを自分は今初めて見つけた。 ただ愛されていると改めて実感しただけで泣き出す子供みたいな自分は、抱かれたままふるふると軽く首を振ることしかできなかった。 そんなことで泣くなんて、大の大人が恥ずかしい。 自分は膝に置いた両拳と顔に力を入れて我慢するのに精一杯で、言葉で返す余裕はなかった。 「泣いて、いいんですよ。ここには私とあなたしかいないわ」 「提督」ではなく「あなた」と呼ばれることでその意味は強調される。 単にこの部屋には、という意味なのに、どうしてか「この世界に二人しかいない」という意味に聞こえる。 やはり言葉で伝えたいことができた自分は、涙なぞ目の前の布地に染みても構わない一心に固まった。 溢れ出る想いは大井と同じように背中へと自分の両腕を回させた。 「ありがとう……」 自分の声は想像以上に掠れて震えていて、正直聞こえているか怪しかった。 背中にやった腕や手も震えていて力が入らない。 「愛してる……」 この言葉を皮切りに水門を閉じたが、意味を成さなかった。 漏れ始めた水のことなど無視して、大井の体の温もりを感じることだけ考える。 大井は聞こえたのか聞こえていないのか頭を撫でてくれるだけだった。 聞こえていなかったら少し残念だ。 しかし聞こえていなかったのなら後で伝えればいいのだから、残念なのは少しだけ。 大の大人の割に中身は人肌恋しい子供だった自分はそれからしばらく涙を流した。 …………………… ………… …… 感動の雨が止み、萎んだ自分の下腹部が冷えてきてそういえば夜戦の途中だったことを思い出した。 少し勇気の要ることだが湿った空気にしてしまったまず自分が言葉を発しなければこの状態から動くことはできない。 背中に回した手でとんとんと軽く叩き、合図を送ると頭に巻きついた腕の力が抜けたので顔を上げる。 大井を見上げるのは新鮮だ。優しい眼差しをしている。さながら聖母のよう……は大袈裟か。 「このまま続けたいんだが、いいかな?」 大井は思い出したように一瞬はっとしつつも、優しい顔は崩さなかった。 「提督の好きにしてください」 こんな台詞、日が沈んでないと聞けないだろうな。 受け入れられたことが嬉しくて、遠慮なく大井のスカートの中に手を伸ばした。 いつも怪物と戦っているにしてはすべすべな太腿を撫で回す。小さく震わすも抵抗はされない。 内股の方を触ってみると意外なことに、すぐそこの魚雷発射管から出ただろう潤滑油が既に伝ってきていた。 驚きを隠しつつ管の方へ手を持っていく。 そこを覆うたった一枚のカバーはぐっしょりと湿っていた。でもそんなに熱くない。 自分のを口で愛撫している時に濡らし、自分が泣き出した時に少し鎮まったのかもしれない。 太腿と管のカバーを濡らしている潤滑油をなるたけ掬い取り、手についたそれを口で舐めとる。 「提督! 何して――」 「お前だって私のでやったろう?」 「そ、そうですけど……」 だから御相子だ。 舐めた潤滑油は少ししょっぱかった。 濡れ具合を確認して一度口に運んだだけだが、自分のソーセージもどきが再び魚雷へと改装されるには充分な材料だった。 大井の装甲を外しにかかる。 上着は中央を縦に走る深緑の帯の裏に隠されたボタンを下から外していき、一番上の襟の中を通る白いスカーフも解く。 男にとってスカーフなんてのは無縁な装飾品で――いや、これはただの言い訳だな。 とにかくスカーフの解き方でやや迷った。格好悪くてこっちが恥ずかしくなってくる。 それでも大井は自分の拙い手付きをやや緊張しているような目でじっと見守るだけで、口出しもしてこない。 手際が悪くも時間をかけて前を開けた。 やはりカバーがつけられていない大きなタンクが二つ姿を現した。 顔が緩まないようにと自然と力が入る。 恥ずかしいのを隠すように目を逸らす大井に問いかける。 「……ブラとか、しないのか?」 大井は目を合わせてくれた。 「……肉体が普通の人より強化されているのは知ってますよね?」 それは知っている。 実態がよく分かっていない敵でも砲撃に使ってくる弾は演習とは話が違い、殺傷することしか考えられていない実弾だ。 直径が小さかろうが普通の人間が食らったら即死だ。 「だからブラがなくても垂れたりはしないんですよ」 なるほど。 直接上着に擦れたりして痛かったりしないのかとも思うが、痛くないからカバーをしていないのだろう。 深く考えないことにする。 今世にある常識をもって疑問を解決へ導けないのならいくら考えたって分からない。 「私の胸がそんなに心配だったんですか?」 「……まあな」 「さっきから子供みたいですね」 「男はいくつになっても子供だ」 男はいくつになっても子供らしさを失うことはない。 いくつになってもあれよこれよと色々なものを欲しがる。 それでも大井本人も気にしなかった母性の象徴が垂れるか垂れないか気にするのは子供が過ぎるかもしれない。 うふふ、と面白げに生暖かい眼差しで見下ろす大井を無視して上着を完全に脱がし、スカートのホックに手をかけた。 母性の顔もそれまでで、スカートを下ろし下穿き一枚に仕立て上げた時にはまた女の顔に戻っている。 最後に濡れそぼって使い物になっていない魚雷発射管のカバーにも手をかけようとすると、 流石に恥ずかしさが勝ったのか自分より早くカバーに手をつけた。 色気のない真っ白――だがそれがいい――なカバーが下ろされ、 クリーム色の靴下も下ろされた。 そういえば靴下の存在を忘れていた。 少しの茂みに隠れる入り口を探す余裕も与えられずこちらへと歩み寄ってくる。 「あまりじろじろ見ちゃいけませんよ?」 そう言われても目を逸らすことはできない。なんたって産まれたままの姿を見るのは初めてなのだ。 どちらかといえば白い方の肌色が視界一面に広がる。 こうして見ると本当に普通の女の子のようだ。 もちろんこれは普通の人間でないと愛せないという意味ではない。 特に深い意味もなくそう思った。 「綺麗だな」 綺麗なものはそれがなんであろうと心奪われるだけだ。 自分は大井の裸体を見て感じたことをこの一言に込めた。 が、別に大井の体にもし傷痕があったとしても自分は大井の体を醜いとは感じなかっただろう。 痛々しい、とは思うかもしれないが、それはそれで庇護欲が湧くだけで嫌悪感は絶対に生まれない自信がある。 「あ……ありがとうございます」 大井は緊張していた顔を少し緩め、こちらと同じく短く返す。これ以上の言葉は不要だ。 ファスナーから顔を出しているだけの魚雷を一度引っ込め、ズボンのホックとベルトを外して下腹部を露出させられるくらいまで下ろす。 殆ど脱いでいない自分は大井にとってフェアでないだろうが、そんなことよりも自分は早く大井と一つになりたかった。 準備が整ったので大井の手を取り、やんわりとこちらへ引っ張る。 大井は私の膝に跨り肩に手を置いた。私は自分のモノを掴んで狙いを定める。 そして―― 「ん……ぁ、あ、あ!」 自分の魚雷は大井の発射管にとても容易く装填された。 昨日よりはすんなり入ったが締める力は緩んでいない。 自身の体重もかかっているのか、まだ挿れただけなのに少し目線上の大井は喉を見せて啼く。 「はあっ……」 「っ……、まだ痛むか?」 「い、いえ……、昨日ほどの痛みは……」 大井は体を震わせる。 一切の装甲をなくした状態だが、その体は熱く、寒さの心配は無用のようだ。 別に寒くて震えているわけではないことくらい分かる。 「痛くはないんです……お腹の中で提督のが、っん、ビクビク、して……苦しい……ふふ」 苦しいと言うのに笑っている。 女性の心理は自分には分からないが、今の大井を見てやめようとは甚だ思わなかった。 それどころか自身の腹を掌で愛おしげに撫でていてはこちらも我慢できないわけで……。 「あっ!!」 足に力を入れて腰を突き上げると、 ただでさえ大井の体重で入れるところまで入っている自分の魚雷はさらに中を抉ることとなり、 大井は強く息を吐いた。 「ちょ、提督いきなり、いぃっ!」 大井の健康的な体重がかかって速く動かすことはできないが、大井の感度は良好だ。 綺麗にくびれた腰を掴んでぐいぐいと押し付けてみる。 「あはぁっ……、くぅ……ん、や……あっ!」 今度は手を尻にやって持ち上げる。 魚雷の凸部分が内部を抉りながらずろろろろと外気に身を晒し、 潤滑油に塗れた魚雷を再び内部に収めるべくむんずと腰を掴み落とす。 「ふあっ!!」 深く楽しむために速度は求めない。その喘ぎに現れた艶を更に磨き上げるメンテナンスは慌てずに確実に……。 「くっ、……おおっ……」 「はあ……ぁー……」 ずん。 「あんッ!」 ずるう……。 「ぁぁぁああ……」 ずん! 「かはっ!!」 ズボン一枚を挟んで肉同士が軽くパンッと音を鳴らす。 まだこれからだというのに、肩に置かれた手から力でも抜けたかふらりと倒れこんできた。 まあこんなでも一応二回目だ。慣れていないのなら焦らず時間をかけて体をほぐすといい。 「はーっ、ふぅー……」 肩に顎を乗せて息を整えようとする大井の背中を片手間で撫でる。背中に広がるさらさらした後ろ髪も混じえて。 大井の肌は背中も滑らかですりすりしていた。 「はあ……提督も脱いでくださいっ」 やはり抗議されたか。 しかしそうやって目を合わせてまで言われても、右手は大井の腰に、左手は背中にやっていて手が空いていない。 ……生憎と空いていない。 しかし、ここで、我、妙案思い付くせり。 「脱がせてくれ」 「脱がせる、ですか?」 「そうだ」 「……私がやることに何の意味が」 「いいから」 「はぁ……」 大井はよく分からないといった具合に、面倒臭いボタンを一つ一つ解いていく。 これはこれで奉仕されているかのような演出だ。 間もなくして腕も袖から出され、真っ白で皺なく整えられた軍服はベッドに放られた。下着は流石に自分で脱ぐ。 「自分で脱げるじゃないですか」 別に脱げないとは一言も言ってない。 ぶつくさ言われながらも、日頃ほとんど鎮守府に篭って全く鍛えていない胸板に豊満なタンクが押し付けられた。 間の抜けたやり取りをしながらも、先ほどから繋がったまま潤滑油は追加され続け、 魚雷の威力を最大限まで引き出す準備が着々と進められていた。 抱きつかれ抱きとめて人肌を交換している状態で、ぐっと腰に力を入れ直した。 「……ぁ、あ、あっ! んっ、ん、ふぁっ!」 動きやすいよう小ぶりな尻を掴んでテンポよく発射管をほぐしていくと、 あまり時間も経たずに下からじゅぷじゅぷと音が聞こえてくる。 漏れた油がぱた、ぱた、と下腹部を中心として周りに飛び散る。 「ふっ、ん、ほら、聞こえるだろっ? 大井の中っ、もうぐちょぐちょだっ」 「んーっ、ん、うぅっ、てい、提督のがっ! ……大きい、から、ぁあっ!」 別に自分の魚雷が大きいのではなく、大井の発射管が小さいだけだと思う。 そういう謙遜する気持ちと、女から見れば至極どうでもいい男の誇りが認められて喜ばしい気持ちが葛藤する。 これまた行為中にどうでもいい議題で開かれた頭の中の軍法会議は、一瞬で後者が可決され気分は高揚。 もっと聞かせてやろうなどと調子づいた自分は、魚雷の更なる性能向上を図る。 発射管の中で魚雷は早く攻撃を放ちたいと疼く。 「んっ! んっ! んん!」 胸板に押し付けられたタンクは熱暴走を起こしていて、部屋の中にも居座ろうとする冬将軍を物ともしない。 先端部なんか自己主張がひどくて形がよく分かる。 一切の装甲を解いた大井の体が熱いのだ。こちらまでその熱に犯される。 密閉された発射管の中なんて熱が篭るから下腹部周りがむれっとする。 軽口とか言葉攻めとかをしている余裕なんかない。 全ての感覚を自分の中心部に集めてひたすらに欲の行き場を求めるだけ。 くらくらしてきて自分の顔の横から発せられる艶めかしい喘ぎさえも聞こえなくなりそうだ。 うるさいくらいの喘ぎよりも自分の心臓の音のほうがうるさい。 気分も、心拍数も、貪欲も、昇り詰めていく。 「出、そ、っ……」 最低限残しておいた理性をもって、一応知らせておいたほうが何かといいだろうと考えたのはいいが、 体が強張ってちゃんとした言葉にならなかった。 しかし聞こえていたらしく、すぐにその啼き声に心の底から叫ぶような懇願を乗せられ、 結果、ずん! と大井の体を勢いをつけて落とし込み、最奥で魚雷はスクリュー全開で炸裂することとなる。 「中にっ! 下さ、くらさいっ! 提督っ! ていとくぅっ!!」 びゅっ! びゅるっ! びゅくびゅくっ!! 「ふぁぁぁああああ……!!」 自分と大井の体は震わせて共鳴しあった。 射精が終わり、自分は大井を抱きしめたままゆっくりとベッドに倒れこんだ。 大井の体重がのし掛かるがその苦しささえも心地よく感じる。 「抜かないで、ください……このまま……」 抜こうとしてないし、体を動かしたくないし、何より大井と同じく行為の余韻をまだ感じていたかった。 …………………… ………… …… 体を重ね合ったまま、互いの息が整うまでに短くとも五分以上は要したと思う。 昨日と違い服を纏わない状態で――自分はズボンだけ履いているが―― 一枚の布団を被った。 寒くないかと問いても提督がいるから大丈夫と言う。畜生、一々つぼをついてくるな、こいつは。 「提督……私も愛しているわ」 「どうした、急に」 「さっき言われた時、言いそびれてしまいました」 「聞こえていたのか?」 「提督の声を聞き漏らすはずがないもの」 ソナーか何かをつけているわけでもないのに何を根拠に、とは返せなかった。 あの時は息が詰まるほど嬉しくて苦しくて、絞り出すように発したので聞こえていないだろうと本気で思っていたのに。 「提督が泣き出すなんて初めて見ましたから」 「……艦娘の前で泣いたのは今日が初めてだね」 「今日の提督、本当に子供みたいでした」 クスクスと笑い始めた。からかわれているこの状況から機転を効かせ話題をすり替える。 「……お前もここに来た頃とはまるで正反対だ、あの時はぐちぐち言われて結構……」 「そ、それは……」 ほら、狼狽え始めた。 こいつも時が経つにつれ初期からは想像できない面も見せるようになったものだ。 「男性にはあまり素を出したくない、って考えるのが私ですから……、今提督にそうは思っていませんけど、今更態度も変え辛くて」 「……」 「……変えたほうがいいですか?」 なんだ。大井はそんな悩みを持っていたのか。 しかし、自分は大井の内面は充分、とまでは行かなくとも半分くらいは理解しているつもりだ。 答えは聞かれる前から決まっている。 「無理して変えなくていい。私は今の大井も好きだし、本当は優しい いい子なのも分かっているから」 そう言って儚げに見つめる大井の頭を撫でることで不安を拭おうと心掛けた。 自分は時が経つにつれ、一見キツそうな性格の中から優しい面が垣間見られるところに魅力を感じていくようになったのだ。 そもそも大井は別に人をいびるのが大好きとかいう性格の悪い子じゃない。 あくまでも大井は歯に衣着せぬ一面もあるだけに過ぎず、こうして気にしすぎなまでの気配りもできる一面だってある。 他提督から聞いた話ではこれを確かギャップ萌えとか言うんだったか。 「まあ、大井がどうしても変えたいなら止めはしないが……」 「分かりました、このままで行きます」 なんだよ。その掌の返しようは。 「やっぱり私は、今の関係が一番気に入ってますから。山や谷がないと飽きちゃいます」 「……私もそう思うよ」 顔が緩んで、笑みが零れる。 やはり大井も同じ考えだったのだ。 悪友のように言葉遊びで互いを突っつき合う関係もよし、愛を求め合う関係もよし、自分はその両方の関係が好きだ。 どちらも欠けてほしくない。 「……提督」 「うん」 「ここまで育ててくれて、感謝しているわ。これからも、ずっと……」 そうだ。大井に惹かれていくようになったのは最終的な改装を施してからだ。それも随分前の話。 過保護な提督ならば戦闘に行かせずに隠居させるかもしれない。 しかし限界まで練度を極めた大井は現在最高の戦力だし、大井も艦娘としての誇りを持っているはず。 ならば最前線まで送り出して、華々しく活躍させてやるのが提督の役目。 別に敵陣地へ特攻を仕掛けろなどと言っているわけではない。 伸び伸びとやりたいことをやらせてやるが、必ず帰って来いということだ。 色々言いたいことはあるが、自分は大井を抱き寄せるだけの返事にそれらを込めた。 大井もそれ以上は何も言わなかったし、何も求めては来なかった。 そして、泥のように眠りについた。 …………………… ………… …… 流石にほぼ全裸で布団一枚は寒く、幸か不幸か寝過ごすようなことにはならずに済んだ。 装甲を着込んだ大井が起こしてくれたおかげもあるがさておき。 開き直って二人で顔ぶれの少ない――いずれも珍しいものを見たような反応をされた――朝早くの食堂に顔を出し、単横陣でカウンターに座る。 しかしやけににっこりとした間宮にお勧めの一膳を出すと言われたので甘んじ、出てきたものを見て固まった。 大井も同じものを出されて顔を引きつらせている。 「あ、あの……何かな、これは」 食べ物は聞いて判断してないで何でも食べろと両親から教育されたが、 それでも、この四角い箱に盛られた主食料理を指差して聞いてみる。 他には―― 「はい。鰻重、滑子のお味噌汁、餃子、秋葵と若布の御浸しと、北上さんの計らいでお二人のために特別に考案した精力料理でございます」 「それはまた朝から濃いものを……」 あれこれがどういう料理だなんてそんな眩しい笑顔で説明されなくても見れば分かる。 ちらと横目で見ると、大井は寒いはずの冬の朝どきに顔から火どころか炎上している。 「それと……夕べも、お楽しみでしたね?」 おのれ北上。しばらくの間アイスクリン供給過多だ。 「だ、ダメです! 提督の自業自得ですっ!」 むう。大井に言われちゃ仕方が無い。 大井に免じて大目に見てやった優しい提督に感謝するんだな北上め。 こちらを見る間宮の生暖かい眼差しと生暖かい問いかけを流し、自分は鰻重にかけるための山芋のとろろを追加で注文した。 大井、いつまでも顔赤くしていないでさっさと食べなさい。今日も第一艦隊の旗艦をしてもらうんだからね。
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やべ、間違えて人体改造の画像うpっちった; せっかく中央下の2マスを埋めつつカサナール3個verの上位互換を造ったってのに -- (名無しさん) 2011-09-18 12 14 22
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艦娘たちの母港の空。 今日も早朝から快晴だった。 港湾のあちこちで金属がぶつかり合う甲高い音が響いている。 工廠では新造艦が建造され、ドックには修理中の艦娘の艤装が痛んだ箇所を切ったり貼ったりくっ付けたり。 それはそれは賑やかに音をたてていた。 沖合では数隻の駆逐艦が波を蹴立てて公試運転しており、防波堤では大勢の艦娘たちが歓声をあげている。 「雪風~」 「頑張れ響ちゃん! 追いつけぇ~」 白波を蹴立てて、細長い艦影が水平線に沿うように伸びていく。 「誰も私には追いつけないよ~」 「うら~」 深海棲艦が出現して約半年が経とうとしていた。 戦時中という非常時に置かれながらも、彼と彼女たちは精一杯の日常を過ごしている。 彼:若くして聯合艦隊の指揮を任された将校は、艦娘から提督(司令官)と呼ばれ親しまれていた。 そして彼も、深海棲艦隊と戦う彼女たち艦娘を時には妹、時には恋人のように愛でながら戦いを重ねていった。 彼の的確な指示と彼女たちの献身的な奮闘により、戦いは連戦連勝。 彼は平和に向かって一歩また一歩と進んでいることを実感しつつ、今日も戦場に彼女たちを送り込む。 ただ、すこしずつ、すこしずつ……心が緩んでいる事には気付かずに―――― 〇七三〇 母港待機中の艦娘たちは司令部横のグラウンドに集められ、作戦や任務が発令された。 まるで女学校の朝礼のように整然と並ぶ艦娘たち。 四角い壇上に彼と秘書の愛宕があがり、その下は並列して第一戦艦隊旗艦長門、第一航空戦隊旗艦赤城以下、各隊旗艦の艦娘が先生よろしく並んでいた。 彼は本日の作戦司令を次々に読み上げていき、愛宕が参加艦娘を発表していく。 「続いて…うん、指令部発令36号命令を伝える。『艦隊を編成し南方海域に哨戒用の水上機基地を建設せよ!』」 参加艦娘が発表される。 「旗艦は、電ちゃ~ん。以下ぁ、千歳~、千代田~、那珂ちゃんでぇす」 「以上4艦は直ちに補給を済ませ、南方海域に向かい出撃すること。出撃予定時刻〇九〇〇、帰還予定時刻一八〇〇、以上。これで本日の発令を終わる。みんな、頑張ってくれ」 その言葉が終わった時、びっくりするくらいの大声を出した娘がいた。 第一戦闘艦部隊旗艦、長門だった。 「提督っ! 南方海域は敵の拠点が近いうえに、偵察もまだ不十分だ。水上機母艦と小型艦だけでは危険すぎる。6隻編成で行くべきだと意見具申する」 彼女が提督に苦言を放つのはそうめずらしいことではない。 しかしいつにない語気の粗さに艦娘たちはざわめきだした。 「そんなこと、言われなくてもわかってるんだよ。でも燃料は節約しなければいけないし資材も不足気味なんだ。それに費用だってばかにならないしさ」 赤城の頭が少し横を向いた。 「上に立つ者として部下の安全よりも金の方が大切だとでも言うつもりかっ!」 「な~に、平気だよ。作戦出撃じゃないんだ。遠征だよ、遠征。失敗しても次があるさ」 「貴様の目は節穴か? 遠征隊が補給しているのは燃料だけじゃないんだぞ。弾薬が減っているのは射的をしているからだとでも思っているのか!」 「なんだい、いやに荒れてるね? そうか、大和を編成したことを怒ってるんだな。彼女を隠してたのは謝るよ、でも僕の立場も理解して……」 「そ、その様なこと……心の一辺にも止めておらぬっ! もうよいっ! 言うだけ無駄なようだ…… だが、ここまでの非礼の数々は詫びなければならない。罰はどのようなものでも受けよう」 長門はそう言い放つと深々と頭を下げたまま動かなくなった。 「もっと気楽にいこうよ長門」 壇上の提督はやれやれという仕草で溜息をつくと、横に居る愛宕に耳打ちしてから壇を降りて司令室のある建物に入っていった。 壇上に残った愛宕は張りつめている微妙な空気を全く無視するようにニコニコ笑いながら、パチンと手を打った。 「は~い! みなさ~ん、本日の発令は以上で~す。各自出撃準備及び持ち場へもどってねぇ」 頭を下げたままの長門はピクとも動いていない。 「長門ちゃ~ん、提督の言葉を伝えるわねぇ。えっとぉ、お咎めなしよ~。しばらく作戦予定も無いしぃ、ゆっくり休むようにって」 愛宕の言葉を聞き終えると、長門はゆっくりと頭をあげ、ギュッと唇を噛んだまま自室の方へと歩いていった。 回りでその様子を見ていた艦娘たちは、いつになく厳しい表情の長門の後ろ姿をみながらヒソヒソと囁き合いながら解散した。 港の工廠では遠征隊を命じられた千歳と千代田が急遽装備改修にとりかかっていた。 既に軽空母となっていた彼女たちから飛行甲板が取り外され、代わりに4本の大型カタパルトが取り付けられていく。 「はあ~、せっかく改二目前だったのに、今更水上機母艦に戻るなんて……何考えて作戦立ててるのよ司令部は!」 「千歳姉がぼやくのってめずらしいわね。いいじゃない、私カタパルト火薬の匂い結構好きよ」 「それにしても、長門さんの剣幕すごかったわね」 「心配性なのよね。私達水母に戻ってもレベル高いんだから、連戦連勝、遠征だって大成功させてみせるわ!」 やがてふたりの艤装は終わり、既に港外で待機している那珂と電に合流した。 「電ちゃん、お待たせ。旗艦指揮よろしくね」 「はい、なのです」 4隻の中では一番小柄で、振る舞いも子供っぽい駆逐艦電であるが、実は艦隊きっての歴戦の持ち主であった。 提督との付き合いも艦娘の中では一番長く、長門や愛宕が配属された今も時折秘書を任されることも多い。 密かに艦娘たちの信頼も厚い。 まあ、彼女の衝突癖はみんなの恐怖の的でもあるのだが―― 電を先頭に千歳、千代田が続き、殿は那珂が務める単縦陣。 整列した艦隊に号令を下す前、電は当たりをキョロキョロと見回した。 そして、視線を港湾の先端に突き出している突堤に目をやった。 そこにはまるで丸い腰かけのような形の係船柱があった。 傍に人影はない。 電は寂しそうな眼になった。 だが、次の瞬間には艦隊に向かって高らかに号令をかける。 「では、行くのです」 「了解っ!」 煙突から黒煙を出しながら、4隻は電を先頭に出航していった。 「最近、提督ってば見送りに来てくれなくなったわね」 「艦隊のアイドルの出撃なんだから紙テープ投げてくれてもいいのに~」 「うわ、昭和のアイドルかよ!」 おしゃべりしている仲間の声を聞きながら、電は静かに進んでいった。 司令室では提督が何枚もの書類に目を通し、いくつもの印を押していた。 長門の事が引っ掛かり、いつもに比べてその表情は少し硬い。 彼の前でコトリと音がした。 愛宕がお茶の入った湯呑を彼の机に置いていた。 若い将校は彼女が真横に近付いた事すら気付かなかったことに少し身勝手な苛立ちを覚えた。 「はい、コーヒーがはいりましたよ~ 熱いから気をつけてねぇ」 「ああ、サンキュー愛宕。あちちっ」 全くの上の空である。 「あらあら…しょうがないですね。このハンカチお気に入りだったんですよ」 愛宕は自分のピンクのハンカチで濡れた机を拭くとそのままゴミ箱に入れた。 「気付いてましたか? 長門さん少し泣いてたんですよぉ」 「はははっ、それは見間違いだよ。長門があれくらいで泣くわけないじゃないか」 愛宕は2杯目のコーヒーを注ぎながら話題を変えた。 「電ちゃんたちのお見送り出来なくて残念でしたね」 「ああ、司令部も書類が多すぎるんだよな。最前線のことを少しは理解して欲しいよね」 「でもぉ、窓から手を振るくらいはできなんじゃないかしらぁ?」 少し意地の悪い言い方だったかなと愛宕が思った通り、若い将校は不機嫌さを隠すことなくコーヒーカップを机に叩き置いた。 「君まで… 煩いなぁ…… わるいけどさ、しばらく一人にしてくれないか? 近いうちにMF作戦が発令される。この作戦が成功すれば僕たちに希望が…」 「はいはーい、提督そこまでで~す。それ以上は口にしちゃいけませ~ん。わたしぃ敵のスパイかもしれませんよぉ」 「下らん事言ってる暇があったら、この海域の詳細な状況を調べて来てくれ?」 提督から渡された大きな海図をクルクルと丸め、愛宕は資料室へと向かって行った。 彼女は部屋を出る直前、扉の隙間から頭を出してこう言った。 「提督、慢心はダメダメですよぉ。慢心はぁ」 ぱたっと締まったドアを見ながら、彼は小さく呟いくのだった。 「慢心してるだって? この僕が? ははは、そんなもの あるはずがない。 僕はいつだって艦隊のことを、艦娘のことを最優先で考えている。だからこれまで大敗することなくこれたんじゃないか! これからだって、僕は彼女たちを失うことなく戦いを終わらせてみせる……さ。 くそっ……長門といい愛宕といい……僕の苦労もしらないで…… 腹が立ったら…眠く…… どれくらい時間が経ったのだろうか。 気がつくと椅子に深くもたれて眠りこんでいた。 窓から夕焼けの赤い光が差し込んでいる。 壁の時計はもうすぐ6時を指そうとしていた。 「う~ん、丸一日寝てたのか」 机の上には愛宕に渡した海図が置かれていて、所々に小さな文字がびっしりと書かれている 軽く目を通しただけだが、よく調べられていることはわかった。 「サンキュー愛宕。それにしても部屋に来たのなら起こしてくれればいいのに」 上司として椅子にもたれながら寝ている姿を見られたと思うと少し照れくさい。 と、今が電たちの寄港予定時間であることを思い出した。 「そうだ、久しぶりに突堤で迎えてやろう。僕が手を振ると、あいつ照れるのが可愛いんだよな」 3階にある司令室を出て階段を下り、長い廊下を足早にあるいて外に出た。 建物の中は静まり返っており、夕日に照らされる港湾にも人影がない。 「なんだ? 誰もいないのか?」 出撃している艦娘も多いし、各地に遠征に出てもいる。 しかし、それでも数十人は基地内にいるはずである。 工作妖精たちも相当数いるにも関わらず、声一つ聞こえない。 見慣れたはずの建物が、異様な雰囲気に感じられた。 ドクンッ 彼の心臓が高鳴った。 嫌な予感しかしない。 さらに、愛宕が作ってくれた海図には、電たちが向かった海域は危険水域の印が着いていたのを思い出した。 電探妖精の報告に、未確定ではあるがFlagship戦艦タ級の目撃情報があった。 もし出会えば遠征隊ではひとたまりもない。 「まさか…まさか……」 彼は突堤の先端に向かって足早に駆けていった。 「違うよな。それに、既に敵は海域を離れているかもしれないし…。それに、電はすばしっこし、あれで賢いんだぞ。千歳だって千代田も…那珂も……」 言えば言う程不安が増大するばかり。 自分の読みが甘かったのは明白だった。 叶うのであれば時間を巻き戻したい。 だが、そんなこと起きるはずがない。 「ぶはっ、こ、この前の作戦の時は、ぜはっ…第六駆逐隊はル級相手にS勝利したんだぞ!電は…MVPを取って…ぜははぁ」 言い訳しながら必死で走る若い将校は、ようやく港の先端にたどり着いた。 「はあっ…はあ……ぜぇ…」 全速力で走ったにしては冷たい汗が流れた。 息を切らしながらたどり着いたコンクリートの突堤は、真正面の海に沈みかかる夕日に赤く染まっていた。 そこにある係船柱に一人の女の子が座って夕日を眺めていた。 その後ろ姿はまぎれも無く―― 「電……」 「あ、提督。ただいま…なのです」 座りながらクルッと振り返った少女は、少し俯き加減で恥ずかしそうな声をだした。 「は…ははは……はああ~」 男は全身から力が抜けたかのようにその場にへたり込む。 「お帰り、やっぱり電は時間に正確だね」 「これ、おみやげなのです。海の底で拾ったのです」 少女は小さな尖った巻貝を彼に渡した。 「海の底? 浮いてたんだろ。でも綺麗な巻貝だな、ありがとう電」 電は照れると言うより、まるで顔を見られたくないかのように下を向いた。 大きな夕日が沈もうとしてた。 彼は電の傍に行き、その小柄な身体をひょいと持ち上げると係船柱に自分が座って膝の上に電を座らせた。 戦争が始まった頃、戦いの合間にここで夕日を見ながら早く平和になればいいねと語り合ったのを思い出していた。 「こうやって夕日を見るの…久しぶりだね。嬉しい?」 少女はコクリと頷いた。 彼は電の小さな頭を撫でてあげながら、しみじみと反省の言葉を出していく。 「今日さ、長門に怒られただろう。さっきまではアイツの事煩いって思ってたんだけど、僕が間違ってた。慢心してた。反省してる。あとで謝りにいくよ。それと、愛宕にも…」 若い将校は、今の幸運をしみじみと感じるのだった。 一歩間違えれば、この大切なものを失うところだったのだ。 「さあ、帰ろう電。千歳とかは先に入港してるんだろ?」 少女は答えなかった。 「電?」 少女は彼の問いかけには応えず、ただ、そっと彼の右手を掴んで、自分の胸の上に当てるようにした。 水兵服の上から、彼の手のひらに少女の膨らみの感触が伝わる。 決して大きくはないが、その柔らかさとその先にある小さな蕾は少女が女であることを証明していた。 「い……いいい、いなづま? あ、あのさ……」 艦隊でも一番の恥ずかしがり屋が、男の手を自分の胸に当ててゆっくりと上下に動かすと、小さな乳房が波打つように揺れた。 男は何も言えず、ただ息を荒くしながらされるがままにしていたが、やがて電はその手を止めた。 そして首を上に向けると、いつものおっかなびっくり眼で彼を見つめた。 頬は赤く染まり、瞳は潤んでいる。 男はその表情はいつもの電と変わりなく思ったのだが、どうしてこのようなことをしたのか聞こうとしたとき―― 「提督……電は……最後に提督に……電を……感じてほしかったのです……」 「え? 何をいってるんだよ?」 少女は彼の膝からひょいと降りて、沈みゆく夕陽を背にして敬礼をした。 「報告! 第一水雷戦隊所属暁型駆逐艦四番艦電、一四五七 南方諸島沖で轟沈……なのです!」 彼は瞬間自分の中で時間が止まったような気がした。 「な、何を言ってるんだよ? ここ…にいるじゃな…い……か」 言葉がだんだん震えていく。 目の前の少女の身体が、薄れていく。 後ろの太陽の輪郭が、何故か少女越しにはっきりと見えていくのだ。 いつも恥ずかしがってばかりで、めったに笑い顔を見せることがな少女が、満面の笑顔を浮かべていた。 だが、その表情も霞のように―― 「提督……電は…提督に大切にされて……幸せだったのです……今度…生まれ時は…もっと平和な世界がいいな……そして…提督と……みんなと…楽し…く……」 そこまで言って、少女の姿は消えた。 突堤には彼がひとりいるだけだった。 「う、うわあああああああああああっ!」 座っていた係船柱から、コンクリートの上に尻から落ちて気がついた。 もう真っ暗で、空には満点の星が出ている。 懐中時計を見ると、もう夜の10時を回っていた。 「ゆ…夢か……」 遠征隊の帰りを待っているうちに、眠ってしまったようだった。 基地は明かりに照らされ、この時間も工廠からの工作音が聞こえてくる。 特に変わった様子のないいつもの光景である。 「は…ははは……」 彼は抜け殻のようになった身体で戻っていった。 だが、遠征隊はまだ戻ってはいなかった。 「提督! 貴様どこをほっつき歩いていたのだ!」 「長門ぉ~、それは後回しにして、早く捜索隊を編成するのよぉ」 長門と愛宕の言葉が彼の頭にガンガンと響いてくる。 彼の頭の中は全く整わない。 愛宕に説明されて彼はようやく状況を理解した。 電たちが帰還予定時刻を過ぎても戻らない為に、川内と天龍を中心に捜索隊を編成しようとしているところだという。 『そんな…… 電、何してるんだよ。早く帰ってきてくれよ』 疲れきった彼は、部下たちがてきぱきと行動する様子を、ただぼおっと見ているだけだった。 電の轟沈が夢だったと安心したのもつかの間、気を休めることができない。 『まさか…正夢ってことはないよな』 そう思った時、彼は自分の右手が何かを握っているのに気がついた。 何か小さくて固い感触。 唾を飲み込みながら手を広げると、それは小さな貝殻だった。 「提督? そんなに震えて…具合が悪いのですか? 提督?」 愛宕の声は全く彼の耳に届かない。 届いたのは天龍の甲高い声だった。 「遠征隊が帰って来たぞっ!」 大勢が港の入口まで駆けよっていった。 歓喜のざわめきが次第に小さくなっていく。 帰還したすべての艦娘の艤装は大破していた。 千歳は全てのカタパルトが?げ落ちていた。 千代田は後甲板まで浸水し、那珂も全ての砲塔が歪みふたりとも意識朦朧となっていた。 そして、電は―――― 彼女の姿はなかった。 帰還したのは3艦だけだった。 千代田と那珂は急遽入渠し、辛うじて意識のある千歳は入渠に首を振った。 場所を司令室に移し、彼と愛宕、長門の3人が千歳からの報告を受けた。 「作戦海域には、Flagship戦艦タ級だけではなく、Elite空母ヌ級2隻を含めた大艦隊が待ち受けていました。 戦闘なんて呼べるものではなく、一方的な蹂躙でした。 巨大な砲弾が雨霰と降り注ぎ、その後には雲霞のごとく敵艦載機が襲いかかって来て……」 彼女の話の途中長門は提督のほうを睨みつけたが、言葉何も言わなかった。 彼にとって今は大声で怒鳴られたほうがどれほど救いになっただろうか。 その顔は既に蒼さという色を通り越していた。 千歳は蘇る悪夢の記憶を解きほぐすように語り続ける。 ―――― ―――― 戦艦の砲弾が降り注ぎ、更に敵艦載機の爆撃と雷撃が艦隊を襲う。 避けるのも限界に近くなっていく。 ―― 千歳お姉! 痛いっ…痛いよ。 ―― 千代田っ、しっかり! ああっ…どうしたらいいの」 逃げまどうしかない艦隊。 一通りの攻撃を終えると、群がっていた敵大編隊は撤退していった。 だが、ホッとする間など無い。 戦艦の砲撃が再開され、巨大な水柱が何本も噴き上がる。 葬送の水墓標。 すぐに艦載機の第二波もやってくるに違いない。 ―― わああああっ! 那珂ちゃん死にたくない。 ―― 千歳姉っ! ―― 泣かないで、みんな…あああああっ ―― 落ち着いて下さい皆さん。ほら、10時の方向にスコールがあるのです。 電の言う通り、それほど離れていない場所に黒雲と分厚い雨のカーテンが見えた。 その中に入ってしまえば、艦載機は追って来れず、戦艦の砲撃もメクラ撃ちになる。 艦隊は必死で方向を転換していくが、そうはさせまいと戦艦の砲弾が降り注いできた。 ―― きゃあああああ! 前にも進めない、後ろには敵。 絶望しかなかった。 ―― みなさん! 勇気を出して前進するのです。 ―― 無理よ。砲弾に当って死んじゃうわ。 ―― 大丈夫なのです。戦艦は、電が止めて見せるのです。 電は手短に勝算を説明した。 幸い機関には損傷がなく、得意の全速力で一撃離脱、魚雷を叩きこむというものだった。 ―― 気でも狂ったの! そんな近くにまで行けるわけないし、魚雷が当ったくらいでは… ―― 電はあの戦艦のことは勉強しているのです。艦首が細くて、そこに魚雷をお見舞いすれば穴があくはずなのです」 千歳も千代田も那珂も、全員が無理だと思った。 でも、それ以外にこの事態を乗り切る術など無かった。 考えている時間も無い。 ―― 電、絶対に沈んじゃだめよ。約束だからね ―― もちろんなのです。 電だって提督の膝の上で、もう一度夕日を眺めたいのです! 千歳が聞いた最後の言葉だった。 その後のことは千歳も知らない。 ただひとつ確実なことは、轟音が響いた後、敵艦隊の追い討ちが止まったことだった。 〇三三八 電は全速力でFlagship戦艦タ級に突っ込んでいった。 読み通り、距離が近すぎて主砲が狙えない。 油断していたのだろう、敵の小型艦も動きを直ぐには変えてはいない。 行けると思った。 「提督、電は本当は魚雷なんて撃ちたくないのです。みんな仲良く…平和に暮らしたいのです……」 彼女のすぐ横で水柱があがった。 「きゃわわわっ」 敵艦載機が数機発進していた。 いかに電が高速とはいえ、艦載機が相手ではいつまでも避けられるものではない。 爆弾が電の後甲板で爆発した。 ―― 機関部炎上、速度落ちます。 電探妖精の報告。 「もうちょっと…なのです……頑張るのです。みんなで絶対に戻るのです。でないと…でないと……提督を悲しませてしまうのです。そんなの…電……嫌なのですっ!」 遂に魚雷の射程に入った。 爆音が響き、電の艦体が激しく揺れる。 ―― 魚雷発射管、被弾! 発射不能! 戦艦の主砲が仰角を上げている。 目標は電でないのは明らかだった。 電は――敵の戦艦を真っ直ぐに見つめた―――― ―――― ―――― その先には―――――― なぜだか、暗い暗い水の中、泡が下からいくつも上っている。 ちいさな貝殻が見えた。 「敵艦隊は転身していきました。でも…… でも…… 私たち探しました…暗くなっても…でも……」 千歳もう何も言えなくなっていた。 ただ、泣きじゃくるばかりだった。 愛宕は千歳を入渠させる為に一緒に部屋を出ていった。 入れ替わる様に、高雄が入って来て長門に数枚の紙を手渡して戻っていった。 長門はその紙に素早く目を通すと、彼に顔をそむけながら手渡した。 「千代田の電探妖精のデータだ。読んで下さい…」 「長門…すまないが、僕を殴ってくれないか?」 それは罪から逃れたいだけの欺瞞、そして夢なら覚めてほしいという懇願。 「貴様を殴って何かが変わるのなら、拳が潰れるまでいくらでも殴ってやる。だが、せんないことだ……」 そう言い残して、彼女も司令室を出ていった。 呆然と立ちすくむ提督は、死人のような瞳で紙に書かれた文字を読んでいく、 〇三四五 Flagship戦艦ル級、艦首炎上確認ス 〇三四八 本艦及び水母千歳、軽巡那珂スコールヘ退避 〇四〇三 敵旗艦戦線離脱 敵機動部隊同 〇五三〇 旗艦電、海上ニ認メズ 追記 敵戦艦の損傷は 魚雷による効果とは認められず。 第六駆逐隊所属 電 除名が妥当と認む。 「ぐううう……うう…」 男の手にする紙がみるみる濡れていき、くしゃくしゃになっていく。 「ごめんよ……ごめんよ……」 言葉など何の意味もない。 たかが遠征―――― 失敗しても又、次があるさ―――― 後悔。 「ごめん…ごめん……ごめんよ……」 彼は握りしめていた貝殻に謝り続けた。 意味がないことと知りながら。 床にへたり込んだ彼は、ゆっくりと手のひらを開いた。 そこに、貝殻は――なかった―――― 「提督っ、提督ってばぁ~」 ゆさゆさと揺さぶっているのは愛宕。 指令室の椅子に座って寝ているところを起こされた。 「徹夜するのもいいですけど、机についたままでは体を壊しますよ~」 夜はすでにあけていた。 朝日が窓からさしている。 「え、遠征隊は! 水上基地建設隊はどうなった!」 「はい~? 提督っ、しっかりしてくださいね。これからその編成を決めるんでしょお。もう時間ないですよ」 日めくりカレンダーは、出撃予定日だった。 「提督、本当にどうしたんですか~ まるでゾンビみたいな顔ですよぉ。あら、右手から血が出てますよ?」 目ざとく見つけた愛宕が彼の手を取った。 「ペン先か何かが刺さったんですね。気を付けてくださいよぉ。あれぇ、ハンカチがないわ? ピンクのお気に入りちゃんどこ~」 窓の外は晴れていた。 彼は椅子にもたれかかり、視線はぼんやり天井をみていた。 なんだか時計の音がやけに耳障りに思えていた。 〇七三〇 艦娘たちは集合して今日の支持を受けていた。 「続いて、指令部発令36号命令を伝える。『艦隊を編成し南方海域に哨戒用の水上機基地を建設せよ!』」 「旗艦はぁ……」 言葉を続けようとした愛宕をさえぎり、提督自らが編成を発表する。 「旗艦、電! 以下、千歳、千代田、那珂、そして一航戦赤城、加賀。 赤城は流星改ガン積み! 加賀は烈風×2・紫電改二の制空隊だ! 彩雲も忘れるな! そうだ、那珂ちゃん、カラオケセットちゃんと積んでるね? 愛をわすれるなよ! さらに命ずる。支援艦隊として第一戦闘艦隊長門以下全艦出撃し遠征隊を側面から援護せよ。 大和! 今回は主砲の全斉射許可する。ガンガン行け! 各艦出撃は〇七三〇 以上」 「むちゃくちゃだああああ!」 「ガチ艦隊じゃねえか! どんな大海戦想定してんだよっ」 「や、夜戦なら私もいきたい……」 「提督!少しは予算のことも考えなよ」 「報告、工作妖精が資材が足りないと言ってます!」 「愛宕! 僕の預金通帳で大至急増資材購入せよっ!」 「らじゃー!」 ドタバタ劇。 ドタバタタ。 やがて遠征隊の準備が整い、電を先頭に艦隊が出撃していく。 「ぱんぱかぱーん!」 愛宕の掛け声が高らかに港に響き渡る。 提督は突堤の先で帽子りながら出航を見送った。 「戦艦大和、推して参ります」 「はわわわわ~」 巨艦の波飛沫をもろに受けた電が、高波に乗りながら浮き輪に必死で捕まっている。 そして、彼に気付くといつもの恥ずかしさ満点の表情で敬礼をした。 「でわ、行ってくるのですっ!」 天気晴朗 なれど波一時高し。 艦娘、今日もことなかれ。